日本人は何を求めどこへ? 8
仮装をまとった言葉
1970年代の外食が一気に増えた時代の店名のネーミングは覚えやすく、読みやすく、聞きやすく、言いやすいと指南書にもありました。でも、今は少数派です、お客側からみる意見として食ライターの犬養裕美子氏は『店名が分かりやすい店には安心感がある』と分かりやすいことを支持しています。
現在の考え方はホームページに載っていた日経レストランの店名指南よると、コンセプトがなにより大切、それを個性的な表現で店名に盛り込むことが大事だそうです。
耳で聞いた言葉と見た店名の印象は違うのが今風なんですね。あまりに懲りすぎて、まったく解読不能な店名も出でいます。いろいろ、衣装やアクセサリーが付いているものが増えました。
1970年代まではリニューアル店は新、ニュー、NEWの冠を付けるだけで成立しましたが、最近はみかけません。
ニホンの仮装
名古屋から最近、進出した支留比亜(シルビア)、戦前までは国の名前、都市の名前等漢字で書いていましたから、その流れを店名も引き継いでいるタイプ
当初は外国名はカタカナで書かれていましたが、アラスカ、コロンビア、コロラド、パリ、マルセイユなど
しかし、カタカナ店名は分かりやすいけど、飽きられやすい。1970年代、脱サラ店も一気に増えたため工夫をするようになります。
読みやすさを捨てて、字画の多い重厚な字をあてることがおおいですね。女性スタッフが多いのでガールから「我瑠TABLE(ガルテーブルー現在はGARUとダブル表記) 三宿 1990年」、洋食の「愚羅奈陀(グラナダ) 西新宿 1968年」、外国人の客の方が多かったので彼らが喜ぶようにつけた「華婦里蝶座(カプリチヨーザ)渋谷 1978年1号店」など。
現在も決して少なくなく、存在します。「楽日庵(ラビアン)」、「満運天(マウンテン)」「楽喜DINER(ラッキーダイナー)」「樂呑升(タノミマス)」「晩杯屋(バンパイヤ)」「彗富運(スプーン)」など。
最近は昭和レトロの流行であえて、このスタイルでつける店もあります。昭和風の衣装を着ている店名。「友路有(トゥモロー) 赤羽 2002年」は昔ながらの喫茶店という肩先ネームがつく店で、1972年の開店した同名の再オープン店です。
1970年代にチェーン展開していた喫茶店「POEM(ポエム)」ですが、今はチェーン離れ「歩笑」「穂笑」「帆絵夢」「母笑夢」など、スナック喫茶になっているのも多いかも。
ちょっと、変わっているのは70年代からのガイドブックに載っていたのは今も銀座にある「スケベニンゲン(SCHEVENINGEN) 1977年」南欧料理のレストラン、インパクト大ですが、ガイドには必ず、オランダのハーグ市のスヘフェニンヘンの地名ですの説明ががついていました。旅行した時に気に入って面白いということで決めたそうです
西洋の仮装
一番有名なのは東北鶴岡の「アル・ケッチァーノ」ですね。イタリア語のようですが、実は東北の方言(あったじゃないか)。東京駅構内の出店のパスタ店{YUDERO191(ユデロ)」もそうです。
◎ らしくデザインする
いつ頃からなのか、デザイナーズレストラン全盛の時代には大量に出てきたのは記憶にあります。店名も含めでデザインするのが当たり前でした。「SO BAR(ソバール) 西麻布 1991年」「QUY(クシー)原宿 1992年」「マゼ(いろいろな料理をごちゃ混ぜに提供) 麻布十番 2002年」「U~O(ウーオ)西麻布 2002年」「WaZa(ワザー料理人の技を見せる) 新宿 2002年」などはすべて料理関係を洋風にしたもの。
もう一つが今も継続中の内装、インテリアを表す店名、創作和食が多かったです。「Un Dining(アンダイニング 庵?) 銀座 2000年」「An(アン 庵?) 愛宕山 2001年」「andoon(アンドーンー行灯) 表参道 2002年」「SOUEN(ソウエンー層園) 渋谷 2002年」「MU+RO(ムロー室 料理は伊) 新宿 2003年」「bonbori(ボンボリ) 渋谷 2006年」等、今も継続している店は少ないようですが。
これ以後、カフェなどは日本語のアルファベット表記が増えます。グラフィスが出版する地域カフェ本ではもう半分以上がアルファベットです。なかなか読めない店名もあります。
▼ イタリアン風に
「BOSSO(ボッソ) 新日本橋 2012年」千葉の房総の食材を使ているそう。同様に閉店しましたが「トットリーネ 新橋 2008-2013」鳥取県の食材。
人関連では「Gigino(ジジーノ) 東銀座 2012年」おじさん二人が料理するレストラン、HPには『ジジイによる゜ジジイのための・・・』とあります。
「Booooose(ボーズ) 西日暮里 2009年」、ビストロの「Le Bonze(ルボーズ) 銀座」は共に店主の坊主頭から。坊主頭の店主は結構も店名漢字の店も多くあります。。
路地にあるので「Rozi 新橋」「LoJI 立川」「LOJiCA 浅草橋」「DON TSUCCHI(ドンツッキ-どんと突き当りにある) 阿佐ヶ谷 2009年」。イタリアンではありませんがビストロ「Rojiura(ロジウラ) 神泉 2011年」もあり、肩先に付く日本語の路地裏がつく店も10軒以上見かけますので、流行でしょか。
形容詞タイプは「伊菜(イーナ) 六本木」既に閉店した「inonoinono(イーノイーノ) 本郷」「「eetoko(エエトコ) 新宿三丁目 2014年」「Garacutta(ガラクーターガラクタを集めたような店づくり) 高田馬場」等
同様の方法で作っているのが前回アップしたバル。バルらしい店名では本家の南欧系、スペイン、イタリア語の店名が多いのですが、簡単に料理できるものから、凝った料理へ中華、和食、アジア系まで、料理がバラエティーに富んでくると、この系列では伝えにくくなってきます。
◆ バル・カフェは七変化
赤提灯を居酒屋ではない、バルであるとして「ルージュ・ランタン」のような仏語する例は少ない。 地名、食材、両方のセットも多いのですね。地名などはダブらないように工夫しています。恵比寿エリアでは恵比寿バール、バル恵比寿、エビスバル、恵比寿17番。少し、アレンジしたものも、「バルデビス(BardEbis) 2011年」「佳名゜C(カメイド) 亀戸 2014年」「バル369(さんりく)下丸子 2012年」そのため、ペタな日常語を居酒屋風にしないためアルファベット表記する店名があります。
「Tsui-teru!(ツイテル) 中野 2011年」2号店「Tsui-teru!和(ツイテルワ) 中野 2014年」「HO-bar(ホーバル) 大井町 2014年」「Hi-Bi(ヒビー日々?) 高田馬場」「orenoバル 大森」「chotto(チヨット) 渋谷」「YODARE(ヨダレ) 蒲田 2014年」「cocori(ココリ、ココロの事) 神田 2013年」
ダイニング系のような雰囲気系インテリア関係は少ない傾向。古民家をリノベーションした古民家バル位。
新しい業態のバルは大変で、日本語系でも「酒晴(サカバル) 練馬 2012年」「蕎麦瑠呑楽人(ソバルノラリ)」 葛西 2013年」等
バル以前の流行、カフェ世界では非日常の言葉がアルファベット表記する傾向も。「Zeque(ゼクウ-色即是空か) 銀座 1990年」「qwalunca cafe(クワランカカフェ-骨董皿のくらわんか皿から) 渋谷から吉祥寺へ移転 2002年?」「Kum-poo(クンプウ-薫風、今は平仮名を含めて三つ店名併記) 池上 2007年」、チェーン店「SAZA COFEE(サザコーヒー-座して茶を楽しまん、名僧の言葉で創業時は且座喫茶) ひたちなか市1号店 1969年」。
★TOP頁へ★(仮装をまとった言葉) ☆流行ースタンドな世界 ☆流行名 ☆流行ーしゃべり言葉 ☆流行ー○○にくい店名ほか ☆流行ーいろいろなパターンで勝負 ☆造語いろいろ
● 方言の力
「おんぼらぁと(金沢弁でののほんと、のんびり) 渋谷 1990年既に閉店」、ホテルのダイニング「酒肴omborato(おんぼらあとーごゆっくりの意味) 西新宿」「ONZI(オンジー次男坊のこと岩手の方言) 四谷三丁目 2013年」「 Chikappa(チカッパー福岡の方言でとても、すごい) 銀座 2010年」。
トップで挙げたアルケッチャーノの東京にある系列「山形 San-Dan-Delo(ヤマガタ サンダンデロ) 銀座」 2009年」。庄内弁の山形産でろ、『山形産なんですよ』の意味だそうです。
□ フランス語の力そのほか
まったく外からわからない衣も近頃はあります。前々回の職人の世界で蕎麦屋がどうなるのか個人名が増えたその後は、次の世代はおもいっきり飛んで仏語風のやイタリア語の蕎麦屋がでてきました。
蕎麦屋流石の「る蔵 銀座」「a'la 麓屋 三田」「るすとらあだ 中野坂上 2012年開店」「蕎麦シカモア 世田谷区 2013年開店」、この中には料理にイタリアンやフレンチの味が加えられている店もあります。「ナル(na-ru) 銀座 2014年開店」はイタリアンです。
麺のライバル、ラーメン店もイタリアン系やフレンチのシェフの店がありますので、同様の流れだとは思いますが、一瞬、蕎麦好きにはためらう店です。店主にとってもチャレンジですが、お客にとっても冒険するそば店ではありますね。
全面衣の店で、ミシュランで星を取って有名な「ラ・ボンバンス 西麻布 2004年開店」和食のお店ですが、フランス語『ご馳走』の意味。店主の思いはジャンルを超えた日本料理を楽しんで欲しいとのこと。
同じ和食「kuma3(クマサン) 銀座 2012年」行ったお客の名前とのギャップと書いています。耳から聞いても店名を見てもカフェか洋風居酒屋風ですが、伝統とモダンを売りにする素材重視の高級割烹です。
この種の店名は枠をはずしたい料理をつくりたい今様の店名なのですね。ネットで情報が手に入るため、料理も知ることができます。
和食が世界遺産になって、外国人も来店する店も増えましたから、・・・。
「HONMURA AN」は代変わりの時外国人客の増加でローマ字へ変更しました。狙いは当たったようで、日本人客の『外国人ばかり』のコメントが食べログ上にあります。
ラーメンの麺や庄のグループのように海外進出を目指すため、五店目の「MENSHO TOKYO(メンショートーキョー) 春日 2014年」のような付け方もあります。
和食の賛否両論の麺類専門店も「賛否両論MEN'S館 広尾 2014年」同様でしょうかね。料理の麺と男たち、男性用のmensを掛けているそうですが。
△ 中華よおまえもか
中華の店名は長きにわたり、地名系、賀字系からあまり変化しませんでした。大陸や台湾からの料理人が多いですし、中華街がありますので、本物を味わう機会が多いです。本物に勝つものはありませんから、店名が中華らしくない店は少なかった(80年代、ダイニーズテーブル、クリケットチャチャ)。食堂として、和食から中華まで出す街場の店はありますが・・・。料理人の名がお客に知れ渡るのも90年代から、周富徳氏(故人)、四川飯店の陳健一氏が『料理の鉄人』からです。
日本人の料理人が活躍が始まると、徐々に雑誌に採りあげられます。以前の名前の項で挙げた「ジーテン」、洋食のような「MASA'SKICHIN 47(マサズキッチン) 恵比寿 2008年」「HIRO 淡路町 2011年」「MATSUHIRO(マツヒロー松本宏直) 吉祥寺 2002年」「くろさわ東京菜 大森 2011年」など。ただし、「トゥーランドット 遊仙境」シェフの店「Wakiya-<一笑茶樓 赤坂 2001年」のように中華らしさを加えている店もあります。「マサズキッチン」の後ろの数字47は「シナ」、「メビウス 4000 六本木」の4000はシセンと読む、「HIRO(ヒロ) 淡路町 2011年」は博が頭についています。
和食のような店名の「古月 池之端 1990年」「一凛 築地 2013年」もあります。「Essence(エッセンス) 青山 2007年」や2014年開店の「La Valse(ラヴァルスーワルツの意味で中華の三つの要素、香味色) 表参道 2014年」のようにまったく中華の感じがしないのが少ないのは洋食より身近に本物を食べることができて、そのパワー、4000年の歴史が強いのでしょう。
?? いろいろある仮装 ⓢー (追加2022.10.4)
☆ ここ・COCO
歌手を目指していたシャネルの持ち歌2曲の題名の中のコッコッとココからともう一つが父親からココと呼ばれた愛称からだそうです。
他のネットの記事ではLe cocoの意味は卵、赤ちゃん言葉でたまごちゃんの意味とか。(2022.10.4)
カレーのチェーン店、通称「COCOイチ」が増えてくると、意味は日本語のここ(の場所 の店)に、表記はCOCOにしているのがおおいようです。
「COCO CAFE 神宮前五 2000年前後頃、既に閉店?」、「東京カフェマニア 2001年」の載っているカフェです。洋風総菜カフェ「シャルキュトリー ルココ(Le CoCo) 荻窪 1999年、最初1976年東伏見でフレンチ」は頑張っているよう。
ココイチのようにプラスした店名も続いています。「ココハウス」「ここから」「ココニイール」2号店「キットココニイール」「ココピュア」「ココシア」「ココヒツジ」
★COCO★
写真の「銀座COCO」ホームページから『全て心を込めて、心の残る、COCOでお会いしましょう』となっていますので、心とこの場所の両方の意味がCOCOにあるようです。
雑誌掲載の2010年の開店した「小古(ココ)食堂 東陽町』は御夫婦二人の一字づづを組み合わせた店名。
ココを選ぶのは、最近出版の『図解日本人のランキング 角川書店 2015年』の最後の頁にペットの損害保険会社の統計を掲載している犬の名前のナンバーワン『ココ』と同じ理由だと思います。
有名なシャネルの愛称の他に、COCOは最愛の、お気に入り、かわいいの意味もあります。昔の流行の「ポチ」の一つの俗な語源が仏語のプチ、ちいさい、カワイイからだそうなので、美術界でも流行の「カワイーイ」流行に沿って繰り返す言葉なのでしょう。
(2015.2.14)
ここ、cocoはホントに人気。2016年4月に新宿の新しいビルにココルミネがオープン。
食べ物屋ではありませんが、地方の良いものを紹介するお店で、『ここでこころからの』コンセプト、ここの定番のネーミング。
「CoCo Craft(ココクラフト) 市ヶ谷 2016年」クラフトビールのお店なので、クラフトは手作りの意味ですが、CoCoはこの場所の意味と中華の点心を提供しているので点心の心からの意味を兼ねています。心を込めて手作りの味をの想いを込めた店名だとか。
店名の由来は判りませんが「CAFE COCO 高田馬場 2015年」もあります。CoCoのロゴが丸くてかわいい!の気分かも。
■ ばん・ぼん・ぜんーバン
バンとボン、ゼン、-BAN・BON・ZEN、一瞬、音のようですが、意味があったり、なかったり、漢字の当て字の多い音声です。同じく「珈琲蕃 日本橋1号店 1978年」でこちらの蕃の字、草や木が生い茂るように商売繁盛を願う店名。
新宿のワインバー「蛮 1994年(既に閉店)」ワインの仏語「vin」の当て字 現在圧倒的に多いのがこちら。正規に冠詞を付して「ルヴァン」とするのが多いです。ワインバー、バルの流行でヴァンは大量発生中ですね。
発音だけ同じvent、風の意味のヴァンも使われ、「vent d'est(ヴァンデスト) 南青山 2009年(既に閉店)」「ヴァンデュミディ 学芸大学 2011年」のような例、南仏の風だそうです。
1970年代のガイドには平仮名「ばん」喫茶店「版」洋食「番」が載っていました。
現在は漢字では伴、萬、蛮とありますが、チェーン店の番屋や頭やお尻の付く番長の出現で番の字がおおいです。
2002年のぴあのガイドには「VIN(バン) 渋谷」、モンゴル料理、食べログには「ビストロルヴァン 虎ノ門 2009年」「キッチンVAN 新橋 2012年」「カフェVAN 新橋 1975年」
音だけですが、「オーストラリア発のコヒーロースター「BUN Coffee(バンコーヒー) 市谷」も2014年開店です。
★バンコーヒー★
グラフィス出版の「おいしいコーヒーと出会う本 2014年」は最新のサードウェーブ店を多く取り上げています。その中でオーストラリア発オーガニックコーヒー「BUN Coffee 市ヶ谷 2014」は焙煎専門家ディビッド・ケネディ氏の愛称「BUN」から付いたそうです。
(2015.3.30)
秋葉原に2012年にイタリアンバル「バンバール(BAMBA-R)、2013年にピッツアの「ピッツァキングバンバール 新御徒町」、2014年はワイン食堂「浅草橋バンバール」と3店はオーナーの番場朋恒氏の姓名のもじりですね(2015.6.2)
珈琲の味にこだわりのあった「ヴァン(VAN) 表参道 1978年頃」、表参道角にありましたが、いつの間にか夜はバーとなり「ヴァン・ミヤコズバー」になっていました。
「ヴァンカレー(VAN CURRY) 神田神保町 1960年代」もガイドで発見しました。相当の人気店でしたが、ネット記事を読み合わせるとアイビールックのVANの商標関連で姓の「タカオカ」に変わり2001年に閉店。
もつ焼きばん(中目黒)
食べ物屋の情報として使っているフードスタジアムのネット記事に「もつ焼きばん 中目黒 1958年」を見つけました。
居酒屋では伝説的お店のようで、安いもつ焼きはもちろんですが、レモンサワー発祥の店としてしられているそう。
こちらの由来は不明。今は創業者の弟さんの祐天寺店と娘婿さんの中目黒店が頑張っています。
(2017.6.30)
ばん珈琲店
ばん、バン、ヴァン等、ほかに漢字も含めて喫茶店に多い店名。
今回大阪に行く機会があり、森ノ宮の「ばん珈琲店 大阪 1973年」を知りました。
そこの看板に「波旡珈琲店」の店名。こちらをネット検索すると版画家奥山儀太郎氏の名前が出てきて、彼が創った木版画『かぅひぃ異名熟字一覧』を喫茶店でみたブログ記事もありました。
珈琲好きであった氏は多くの珈琲本を執筆していて『コーヒーの歴史 紀伊國屋書店 1965』にはこの一覧があり、時代別に珈琲の別称が並んでいました。
1番目が『コッヒイ』、2番目がこの『波旡(ばん)』となり、説明書きに『毛本草 1785』にあり、アラビア語の豆にして英語ボーン也としています。
アラビア語のバンが珈琲豆だとは「伴茶夢(バンチャム) 目白 1977年」で知ってはいたのですが、推測が届きませんでしたね。先のブログの作者も書いていますが、長年の疑問が氷解したという気持ち、同感です。
コーヒーは13世紀にアラビア人の僧侶、アラビア人の羊飼いが発見したとされ、世界に広まり、コーヒー店も出現してきました。もっとも古いコーヒー名から付けられた店名は単純でありながら、なかなか味があります。
中央珈琲の「珈琲舎バン(BUN) 1966年」から広まり、「バン珈琲 早稲田 1968年」と続き最初のアップのように、いろいろ形を変えて付けられていくと思います。(2017.6.30)
▼ ばん・ぼん・ぜんーボン
はっきりわかっているのは「キッチン・ボン 恵比寿 1958年」、セ・シ・ボンのボンから。今はbon(boneは女性形)そのまま使われ、形容詞としても「ボンサルーテ」「ボンファム」「ボングゥー」「ボンヌターブル」頻度が高い言葉。
普茶料理の「梵(ボン) 入谷 1959年」こちらは純粋、清浄の意味として医食同源の知恵の元(お店のHP)、お偉業の根本として店名にしています。
銀座に進出している大阪堂島の「グリル梵 1961年」フランス語で美味しいのボンとカタカナで書くと右肩上がりで縁起が良いとしてつけたとのこと。
2014年にはフードビジネス系の大阪発の「串焼き凡 2004年」も銀座に出店してきたようです。また、大阪の蕎麦屋のカリスマ「凡愚(ボングゥ) 1991年」も凡の字を使ていますね。ホームページでは『ええ味や、ええやん」の意味とか。関西弁で男の子のことボンと呼ぶことも馴染深い一因でしょうか。
喫茶店「bon 神田 1979年」のように喫茶店では多かったようです
東京では凡でよくガイドで見かけるのは喫茶店「凡 新宿 1985年」高価なカップが使われる珈琲の値段もそれ相応ですが、上記のように喫茶店にボンがおおかったのと店主の苗字の平の字から平凡とした遊び心からの店名です。
だいにんぐバー「凡 赤坂 (『なごみダイニングバー357』2000年出版に掲載)」店名の凡は平凡でも落ち着つくひとときをとの願いと書いています。「
〇 ばん・ぼん・ぜんーゼン
最後はゼン、大元は禅ですね。仏教の禅宗が西欧で流行し、和食におおいです。ただ、パリにある和食屋はZENは善の字です。自分の資料のなかでは大阪の喫茶店「禅 1966年」がありました。鰻屋らしくない人気の店「鰻禅 吾妻橋 1980年」チェーン店「しゃぶ禅 六本木 1998年」際コーポレーションの和食「禅(現在は閉店、六本木にもXen(ゼン)があったとか、未確認) 渋谷 2000年」
食べログには「鉄板焼きダイニング禅 新宿」「仙台牛禅 錦糸町」「うどん禅」閉店した「ラーメン禅 阿佐ヶ谷 2012年」など
zen、ぜん、膳、然の字もあります。
今、増加中は然の字。オーガニックの流行もあるのでしょうね。各グルメHPには「ダイニング然 豪徳寺」「然 新宿」「炉端ダイニング然 小伝馬町 2003年」「和牛銘菜然 人形町 2006年」「ビストロバル然 大久保 2012年」。和食から洋食と幅広く見つけられます。
この三つの音は日本語にも西洋語にもなる使い勝手の良さが愛されていますね。 ★TOP頁へ★(仮装をまとった言葉) ☆流行ースタンドな世界 ☆流行名 ☆流行ーしゃべり言葉 ☆流行ー○○にくい店名ほか ☆流行ーいろいろなパターンで勝負 ☆造語いろいろ
流行名ー温故知新 何が残り、何が消えていく?
江戸時代に現在の映画やテレビ、コマーシャルのタレントにも比較できる歌舞伎関係を取り上げようと考えたのですが、こちらは鮨屋以外はあまり広がりがないので、鮨屋を見てください。
流行名はその時代に人気あった店名です。もちろん消えていくものもありますが、ある時代の雰囲気をかもし出すため、何十年後に付けられることもあります。
一番象徴的なのは、元号。明治、大正、昭和をつけた店があります。
流行ー八百屋
これが流行というのは違和感があると思いますが、八百屋善四郎が自分の店の野菜を使って料理を出していたものが評判になり、料亭八百善として江戸じゅうに知られてから八百○○の店が多く開店します。
江戸買物独案内には鮨屋の八百屋太兵衛が、その30年弱後酒飯手引草には、八百三、八百屋岩治郎、八百重、八百勘が載っています。同じ頃の料理番付には他に八百栄、八百喜も掲載されています。
関西方面ではあまり見かけないのですが、矢尾○○という店名があります。字替えでしょうか、未確認です。この店名は2003年八百善が閉じてしまったこともありますが、少なくなっていくのでしょう。江戸の古さを加味する、野菜メインを強調するダイニングに形容詞として使われていますが。
流行ー開港、西洋、開化
関連する字を組み合わせて、青真軒、清新軒、清華楼、快養軒、快々亭等。音を残し、字を日本人好みのものにしていることがわかります。
岩波書店の本に載っていたのですが、洋食は当時の日本人にとっては美味しくなかったのです。油いっぱいの食事は当時の人々には不味かったのですが、富国強兵のために体力増強する必要があり肉、西洋料理は栄養があることを強調した店名だったようですね。
事実、滋養軒という店名もありました。現在のオーガニック系の店名と似ているのが面白いです。
最近見つけたホームページで開店した鉄板焼きの店「カイカ 銀座 2004年」由来を読むと、「西洋文化を受け入れ、食のジャンル鉄板焼きの発端となった文明開化」とありました。
最初へのこだわりが強い日本人にとってこの種の店名は数は減っても消えない店名のひとつです。
流行ースカイツリーを見上げて
今年、2012年5月に開業したスカイツリー、できる前からマスコミに取り上げられ大騒ぎでした。
2,3年前から、そらや仏語「シエル」が増えてしました。さすがに「スカイ」はくっ付きすぎるのでありませんが・・。
六本木のリッツカールトンホテルの45階のレストランもタワーズ・グリルと変更しました。東京タワーとスカイツリーのふたつのタワーが見張らせるから。
華やかな出来事、催し事に惹かれるのは昔からですね。
「香取鮨 八丁堀 1905年」は昭和天皇が皇太子時代に洋行の時乗船された軍艦の名でした。その当時新聞にこの名が溢れていたのでしょう。
一番息の長いのが今年(2012年)開かれたオリンピック。現在は商標管理が厳しいので、付ける事ができませんが、地方ではまだ見かけます、大阪のレストラン「オリムピック」のようのンをムに変えて頑張っている店もありますし、関連語の「オリンピア」と命名している店もあります。代々木の国立競技場内の「オリンピア」は東京オリンピック当時からでしょうか。
1960年代から1970年代にかけて空を見上げたのはアメリカの宇宙開発計画、ロケット「アポロ号」。その名を採ったと思われる?店もわずかですがまだあります。
同じ宇宙では日本の空を賑わせた惑星探査機「はやぶさ」は2年で二店くらい。
流行ー灯関連
明治になりますと、ガス燈、ランプが現れ、キャンドルも喫茶店、洋食のお店に付けられます。
現在はチェーン店で神戸ランプ亭があります。店名の由来はH.Pから洋食発祥の明治の雰囲気とランプの温もりをイメージしています。
明りは夜に虫が集まるように人も温もりを求めて集まるイメージがあるのでしょうか。(企業の創業ですから、牛肉の部位ステーキに最適なランプの意味もあるかも)2005年発のカフェ「lamp(らんぷ) 西池袋」のホームページでは文化の発信地をイメージしていました。
その時代にあった灯がでてきますが、前述の灯は消えていくようですが、ただ今も看板がわりに使われている提灯は食べ物屋の印として変わらず人気があります。
80年代にインテリア優先のダイニングが林立した時、隠れ家とか、隠れ家風という食べ物屋か゛流行り、具体的な明りも店名としてありましたが、明りそのものも雰囲気作りのため付けられました。あかりCafe、燈火、andoon、ほのか、終夜燈(アカリ)、黒門燈等。
今は青色ダイオードの普及によりイルミネーションが華やかになり、ライトアップが各地で行われています。
光そのもの科学的な鋭角な印象が薄れ、店名として登場となっています。日本語名は中華系と固有名詞の造語以外は、少ないのですが、外国料理店は見かけます。
フランス語のルミエール、またはリュミエール、伊語のルーチェ。最近、オープンのビルーチェ(恵比寿)は店と客の二つをひかりと表現しているとのこと。
石灰灯(舞台に使用されいたので名声の意味も)の意味だそう。このホームぺージでは選択の範囲外なのですが、スナック関連に多く、つい最近読んだ無料配布雑誌R25では全国に当て字をした来夢来人が70件ほどあるとか。来の漢字を二つ並べたいかにもの店名です。
調べてもわからないのがクレール。「clair,claire」と表記、明るい、明るい色、光の意味が在ります。
ルネ・クレール(映画監督)、マリ・クレール(有名女性雑誌)から?。有名ケーキ店モンサンクレール(南仏ラングドック地方の丘の名)のような地名?。フランス系料理屋やケーキ屋に全国的に多いですね。
70年代のクレール・ド・赤坂、シャンクレール、ビストロ・クレール、ラ・メゾン・クレール、ラフェクレール(大崎)等。フランスらしさを求めてということでしょうか。
食べ物屋には商標の関係もあるのでしょうが、銀座の和光(光と和らぎ)が有名なこの店名は他業種の多さに比べて少な目です。とんかつの和幸、有名和食和幸、字を変えて和香、和孝もありますが、・・・。
流行ー○、まる、マル
明治時代に丸・・の商店等が繁盛するといわれ、競って付けられたようです。それが食べ物屋の店名にも影響したものです。
丸は武士の時代の男子の幼名、刀、船の名によく使われていました。自分を呼ぶ麿から変化したとも言われます。丸に天、丸に藤、丸に三とかよく問屋の略名で現在もよくでできます。符丁として付けやすく、所有を表す気持ちの表れだとかんがえますが・・・。
丸付で有名なのは「満留賀 神田 1907年開店」、本来は三河屋から出で居て、自分の加藤の姓から○カ、賀字を選んでこの店名になったのでしょう。
80年代マガジンハウス(その頃は平凡出版)ファッションから食べものを含めた生活(ライフ)に支点が移った時、よく渋谷の「MARUHACHI 1975年」というカフェバーのお惣菜が取り上げられました。
少々変わった和食が人気で、その後似たようなWAZABIも霞町にオープンしています。丸がローマ字にすることにより、洋食の分野に使われてはじめたハシリです。
今ワインバーのmaru(八丁堀)が人気です。丸がラウンド、ロトンドに翻訳されることなく、そのまま利用できる例です。
驚きだったのは丸が符丁から丸が独立したことです。丸が良い、吉、フランス語のbonのような意味をもって利用されだしたことです
日本人の好みにあっている○、すべてを丸く納めたい心理にもあっていて、なくなることはないでしょう。
流行ー丸からえんへ
丸の同じ意味で、輪、円(えん)も使われています。こちらは繋がりの願いも込められ、縁(ゆかり)、宴の意味が付加されているものもあります。記号の○が有機的な輪へ(和も含めいてる)変わっていくの極めて現代的。
東北大地震で改めて調べると、叫ばれている言葉、絆に関連する言葉が店名にも増えていることがわかります。一昔のように「団結」とは言わないのが今風です。
ただ店名に繋がりを標榜としたビックな店は「WIRED CAFE(ワイヤードカフェ) 原宿 1999年」です。現代は会社になって多店、業種も増えています。英語でワイヤー、針金で作った、結び付けた、補強した意味ですが、HP上では『「つながり」をテーマに、ヒト・モノ・コトが出会う場所』ひととの繋がりを、コミュニティ作りを謳い、インターネット、図書などのツールも揃えています。
続いて、ダイニングの「結 新宿 2008年」「結庵 新宿 1999年」カフェ「結わえる 蔵前 2009年」「つけ麺結 自由ケ丘 2012年」が続きます。
カフェは「itonowa(イトノワー糸の輪のように人と人を繋げたい) 上野 2008年」や「No.8(ナンバーエイト、8の字がひとのつながりの意味)渋谷 2010年」、クロスカフェとか少し凝っています。
仲間、グループの関連ではコパン、クラブ、サークル。
コンピュータの用語の繋がりを意味するmix,linkなどもまだまだですが、見受けます。
ネット、netは世界中との繋がりがあり、世間では一番使われていますが、社会的にネットカフェ難民とか、ネット犯罪とかネガティブな印象が付いていて、店名から避けられています。
丸から〇でマルゴト (2014年12月10日追加)
どちらでも取れる、ダジャレ系のようなタイプがあります。マルデがついた店名がその一例。
古くは「マルデイタリア 下北沢 1991年」これを継ぐのがチェーン店 「まるでナポリ(Mer DE NAPORI) 用賀1号 1997年」、マルは海辺、まるでナポリの海辺にいるようなの意味とか。「マルデクリスチアノ 代々木八幡 2014年」は「クリスチアノ」の支店で魚中心という意味。
マルは日本人にとって良い記号、可愛い赤ちゃん、動物の顔の図、上記のようにすべての意味を含めてホントにグッドな言葉。アクセサリー付きで「まる。 荻窪 2013年」は「。」を含めて丸顔の自分の店でまあ~るく修まってほしい思いとか。
アルファベットの店名で洋であり和であり「WARAYA(ワライヤ) 門前仲町 2014年」和食だかバルでもあり高知の藁料理を提供し、笑い屋でもある。
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流行ー2桁以上数字
度数を調べていたら、以外に数字だけの店名が多いのを発見!昔から年号を覚えるようなもの、語呂合わせはありました。三四味屋、串料理の948(クシヤ)、今年のスカイツリーの高さから「六三四(むさし)」英語のサンキューの39、「151A 麻布十番 2006年」豚しゃぶの「B&M151A 大井町 2004年開店」は一期一会の意味など。
増えているのは、文字通りの算用数字、電話番号、住所、郵便番号なども使われています。
中華の五十番は昭和初期の開業で電話番号です。ガイドブックでは上野です。今は肉まんで有名な神楽坂の五十番(1957年開業)ですが、つながりはわかりません。
★50番★
50番は電話番号からと書きましたが、もう一つの系列が週刊誌文春『屋号の探検』に載っています。
横浜で1922年(大正11年)に宮沢浜治郎氏が横浜市太田町3丁目50番地に西洋料理屋を開店。それが「横浜五十番」、地番からの命名でした。
関東大震災で店が焼失したのを機に、浅草に移転し、今度は中華料理屋として「浅草五十番」を開きます。これが評判となり、暖簾分けの店も増えていきました。
商標登録で50番がつかえなかったので、ほかの番号を名乗る中華店が急増したそうです。
横浜は外国人の居留地の建物に英一番館のように順番に番号をつけた流れがあり、それに影響を受けていると思います。最初に「横浜五十番」を始めた会社は今は食べ物屋ではなく、横浜五十番館と名乗っているとのこと。(2016.4.21)
新しい方法は部屋番号や階。おそらくカフェの「ヌフカフェ恵比寿 1999年開店」部屋カフェと呼ばれるリノベーションカフェが広めたと思います。ヌフは9階、「キャトル 渋谷」は4階。中目黒の「ユイット 2005年」は違って。8番目のカフェからですが。最新の「139(サントラントヌフ)カフェ 渋谷 2006年」は渋谷の緯度からだそうです。
「301号室 原宿」「TRATTURIA#202」は部屋番号。「cafe202(ニイマルニ)」は都庁の45階にあり、地上から202メートルの位置にあるのでこの店名。
道路が店名になる場合もあります。1960年代のアメリカのポピュラーソング「ルート66」の影響でしょうか。青山の「246カフェ 2004年」「246+1(ニーヨンナナ)食堂 渋谷 2011開店」は青山通りからです。
めずらしいものは郵便番号そのもの「176(イチナナロク)練馬区練馬 2002年」はお蕎麦屋です。
今は食材関連も多くなっています。末広がりと繋がりの新旧両方のイメージで人気の8。
九州から進出してきた焼肉「88(ハチハチ) 神田1号店 2009年(2018年1月、既に神田店閉店、広尾、赤坂店)」は『炭のパチパチとはぜる音からと末広がりの縁起の良い数字であること』から付けています。
お米の字や八十八夜の農業関連でもそのまま「八十八夜 吉祥寺 2009年開店」のカフェは良いのですが、「八十八楽 銀座 2001年」のコメラクとは簡単には読めませんね。
「88カフェ&バー 神田」はエイティエイティ、自給自足を訴え、米を中心にしたメニューを提供。
同じく「eighty eight 高円寺 2007年」もライスヌードルという新しい食スタイル、米の字が八十ハチにみえ、米作りに88の手間をかけることから。
乃木坂の「88屋」は四国の食材を使って、四国の巡礼箇所数からです。
その後オープンしたフードビジネス系の神楽坂の「29 (トゥエンティナイン)」は29にこだわって電話番号の末尾、開店時間も29分からだそうです。
そのほか「5928 (ゴニクヤ)赤坂」「29ロティ 大塚」「ROUTE29 神泉」など。
肉のランクA5から「555(ゴーゴーファイブ) 大門」「神戸牛ラーメン511」
開店当初に関係するものも結構多いです。昔からあったのはレストラン「33(トラント・トワ) 池袋 1982-2013年」、シエフが開店した時の年齢。同じ年齢でイタリアンの「トレンタトレ 吉祥寺」、立川のレストラン27(ヴァンセプト)も同様。
訳があるような、ないようなものもあります。
今はもうありませんが、中目黒の「1066 開店1988-2000」はイギリス人オーナーのイギリス料理。英国史でウィリアム征服王がイギリス本土に上陸した年だそうです。
「121(マンツウマン) 湯島 2007年」一対一のサービスを売りにしていていた店名でしたが、和食なので、そぐわなかったのか、すぐ自分の姓の黒木、「くろぎ」変更していました。
2012年開店のイタリアンの「23(ドウトレ」 目黒」お客と店の二人三脚の意味です。
チェーン店も使っています。「ゴーゴーカレー 2003年1号店」金沢カレーを売りにしていて、好きな野球選手松井秀喜さんの背番号55からで、55の工程とか55時間煮込むというこだわりようです。
5は英語GOと発音が同じで人気、3も太陽のSUNに通じて33,333sとしてつかわれています。
HUB系の英国パプ「82(エイティトゥ)エールハウス 2005年1号店」お店のコンセプト、8つのお約束(気楽なサービス、フレンドリーな空間等)と2つのルール(酔っ払いお断り、他の人に迷惑をかけない)から。
コンセプトとしてでしょうか、スティルフーズというフードビジネス会社は数字の店名がおおいです。「1830ピッツェリア」は再掲ですが,他に「カフェ506」「カフェ310」「37トレンタセプト 麻布十番 2012年」「ステーキ37(サーティセブン)六本木 2010年」。「37」はホームページで説明があり、東京の住居表示が法律で施行された昭和37年の年度だそうです。新しい街づくりの開始をこのレストランから始めたい想いが込められています。
写真の「468(ヨーロッパ) 浅草 2011年」も鮨屋なんですが、こだわりなくシャレで、そんな店名のようです。
数字は世界共通の言語で、無味無臭、カラーがありません。。つける側の狙いもありますが、お客側が好きな読み方ができる自由があります。仲間内の隠語のように別の読み方でも使える。ある意味とても現代的な店名かも。
流行ー度、℃、どうして?
度は料理の温度と角度の度があります。宝飾店の「4℃」が店名としては有名。水のもっとも安定した状態がこの度数。
初めてのお目見えはナガレというフードビジネスの「ICHIDO 南麻布 2007年」、既に閉店していますが、味噌汁バーで、日常より1度ずらしての感覚でというコンセプト。
今、確認できるのはは食べ物関連で、「ワインバー16℃ 表参道 2011年」、「10°カフェ 高田馬場 2010年」、「うにダイニング―2℃ 五反田 2011年」、「45゜(サンキャトルヴァン)」「鉄板二百℃」。食べ物や飲み物が美味しくいただける温度なんでしょうね。横浜(Cafe32°F あざみ野2011年開店)にも京都でも見かけたのでこれから増えていくのかどうか?
知らない間に増えていたのが+(プラス)記号。初めの頃は○○と○○の"と"やandの代わりに使われていたのです。
それがプラスアルファやプラスワンのように付加価値があるような意味に。
2006年のカフェの案内本には「+cafe(アッドカフェ) 下北沢、2008年に閉店)」が載っていて、自分の生活、つまりお客の生活にカフェをプラスしてほしい意味からの店名でした。
二号店や改装後の前とは違うということの表現に使われます。「和PLUS」、「はなまるうどんプラスカレー」、「ラーメンゼロPLUS」、「トンネル+」など。お店側の都合、説明の店名でした。
でも、新しいところでは+部分を示さず、お客側に委ねる店名が増えています。「イリヤプラスカフェ 下谷 2008年」、「きえん+ 西麻布」、「bibim+(ビビンプラス) 渋谷 2010年」、「88+(ハチハチプラス) 亀戸 2012年」、「Fe+(フェプラス) 吉祥寺 2011年」ほか。お客とともに店を盛りあげていきたい部分が+なのです。
似ている形で、江戸時代から「十文字屋」がありました。今も食べ物屋だけでなく、多く見受けられますが、こちらは悪霊を退ける呪い避けの意味合いがあり、昔から使われていました。世界的にも同様に十字架のような護符としてあります。。十字紋は古い家紋のようで、厄災をはらい、福を呼び込むものとして、使われていました。。多少この意味も+には含んでいるかも。
cross、交差する、十字の英語も街で見かけます。クロスオーバー、クロスポイント、クロスロードなど、人が集り、情報を交換するイメージの言葉で、+はこの意味もあります。文字通り+要素はいくらあっても、店名としてはありがたい。資料を読んでいるとそういう気持ちがあふれているものがとても多いですね。
渋谷の「○×寿司(2011年開店)」は外国の方にもわかるようのとのこと。」記号にはそういう利点もある。
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流行ー2桁以上数字Ⅱ+度、℃Ⅱ (2017.9.30追加)
以前流行ー2桁以上数字と一文字書いたときより、数が増している数字店名とローマ字一字のみ店名。定番は18、88、15ですが、29や89は結構な数のお店が増えたので、で肉、焼くとわかりますが・・・。
でも「shibuya8929(ヤクニク) 渋谷 2016年」「89バル(ヤクバル) 恵比寿 2016年」は上の読みですが、肉専門だけど、「29(トウェンティナイン) 神楽坂 2011年」となっていてややこしい時もあります。
IT時代はどんな方も日常の中で数字やローマ字とを使わらずを得ない現代社会。意味を付けたり、付けなかったりでパスワードという厄介者と付き合わなければ何もできません。
その感覚での数字のみ、ローマ字との組み合わせの店名が流行っているのでしょうね。
お客から見るとただの記号、なんの店かもわからない店名。わかる人にはわかるらしい。
例えば「81番(ノーパイン) 町田市 2016年」。ツイッターではラーメン店「パパパパパイン 西荻窪 2011年、2017年末に町田に移転」の2号店で1号店のようなパインを使わず、かつ18番は十八番オハコの得意料理ではなく逆の不得意なものでの料理していく姿勢、で81番。
さらに日本の国際電話番号の81も日本を代表する店の意味、世界からアクセスされる思いをを込めてい「81(エイティワン) 西麻布 2012年(要町より2015年移転)」イノベーティブ・フュージョンを名乗ってます。
以前アップしたのは「+81(ハチイチ) 飯田橋 2008年」は西洋割烹店、由来は同じですが、世界から見た日本のレストランのイメージを形にした
食べログで発見したのは「81+(ヤイチ) 末広町 2015年?」クリエーションジヤパニーズフードの頭がついて、日本の食材、日本酒のこだわりを謳う店。
「81」からわずか5年の間に内向きの他国からの日本の姿の表現から、日本から外国料理の発信の姿勢の変化を見ることができますね。
表面上の単純な数字からはわからない想いいっぱいです。最近オープンの鮨屋、今まではありえない数字の店名「銀座815(ハチイチゴ) 銀座 2016年」鮨屋でシャンパンを合わせるコンセプトの店名。関係会社2社とイワト氏のアルファベットをそれぞれを数字化しています。ほか「815(ハチイチゴ)コーヒースタンド 桜新町 2014年」多くある住所ではないようで、利用者の方の色々なブログから推測すると、最初にオープンした同経営のヨガ教室のオープン日、8月15日の日付でしょうか?(2018年出版の『カフェノナマエ』にオーナー夫人の誕生日とありました。)
「36.5度 代々木上原 2014年頃」はやや微熱のあるよう暖かいハートをもって。「37.2℃ 芦花公園 2015年」も微熱の意味だそうです。
銀座シックス内のジュースバー「72℃ 銀座 2017年」も華氏の温度で一番気持ちの良い温度(摂氏22度位)
パン屋「365日」がだしているカフェ「11℃ 代々木八幡 2016年」も気温で世界の平均気温、世界はひとつの気持ちを表しています。
時計も針の時計は見ない、デジタル時代、いろいろな名前、地名、会社名、新しいコンセプトを付け加えて数字にしています。
鮨屋「O寿し1(おすしいち) 西荻窪 2010年」九州うどん居酒屋「二0加屋(ニワカヤ)長介 中目黒 2017年」「2525(ニコニコ)ピサ゜ 立川 2016年」などお客には?、一目じゃ無理でスマホ検索でしょうか。
ネット検索から簡単に調べられる方法から逃れる道としてとして、数字やローマ字の一字、二字くらいまでにする場合もあるそうです。
多量にヒットしますから、お客が諦める。情報遮断は無理ですから、簡単には探せない深い森の中に隠れる一本の木になる考えもあるのですね。
数字の仮装 (追加2014.12.10)
以前のも流行ー2桁以上数字の項で書きましたが、数字は音と見た目が?な店名です。29(ニク)はその後も増加中(298-ニクヤ、0298-オニクヤ等)ですが、こういう語呂合わせは序の口。??な店名があります。88は末広がりのハチ並びで、漢字で八十八と書いて、ヤソハチと名前風に読むものや、お茶漬けのチェーン店「八十八楽 銀座 2001年」はコメラクと読ませます。同様に米カフェ「88カフェ(エイティエイト) 高円寺(2号店荻窪) 2011年」
数字の8は人気もので近年人気で専門店もあちらこちらにある蜂蜜料理の店で「888(ミツバチ) 」「83(ハチサン)」、「38(ミツバチ」)など。
東京にはまだ進出していないけど、船橋、名古屋に6店あるパンケーキの「88(ユイットユイット) 名古屋1号 2013年」は無限大(インフィニティー)の意味とか。
モチロン!、普通にハチジュウハチとよむ数字の項で書きました「88カフェ」は季節の八十八夜、チェーン店「88屋 乃木坂1号 2008」はハチハチヤとよんで四国の札所巡り88ヶ所からもあります。
3は英語の太陽のサンとおなじ発音で「3(サン) 太子堂 2013年」日本酒バル「≡SUN(サンサン) 代々木八幡 2011年」「3×3(サザンー太陽SUNが好き、3人で3倍頑張るの意味も) 中目黒 2013年」居酒屋「333居(トリプルスリー) 銀座 2013年」。日本酒バルの「サンサン」の最初の字は数字の三ではなく、等しいの意味の合同の記号です。これはアクセサリー付きでしょうね。
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流行ーしゃべり言葉
言葉にも寿命があるとNHKの研究所でしりました。しゃべり語は流行語が多く、一番寿命が短い言葉があふれています。しゃべり言葉の方言は昔から地方、郷土料理のお店につけられてしました。今、女性の間で方言がカワユーイということでわざと話すことも流行っていたそうです。
店名としては頻度の少ない、唯一無二の言葉が好まれますが、でもこちらは反対のよく日常に使われる語をつけます。この語はひらがなで表記されることが多数あります。
流行ーしゃべり言葉1
外国の挨拶、ボンジュール、チャオ(写真「チャオ 有楽町 1993年」)、アローは最初の頃に喫茶店に使われたしゃべり語、外国語を習う時最初に話す言葉になります。
食語関係のポナポティ、いただきますの仏語も店名につかわれています。味の良いの意味でボン、グッド、ボーノも数多く出てきます。
日本語ではっきりわかるのは大阪の食べ物屋です。くいだおれの都市の名に恥じず、食べ物にはこだわりが強いエリアです。でも、店名はは二の次、うまけりゃいい!。はやくから気どらないしゃべり語が店名に使われていました。
1962年開店のたこ焼き「うまい屋」、黒門市場にあったうどん屋「あそこ」。あそこは「あそこのうどんはうまいでー」と客が言っていたため、何時の間にか店名があそこになったとがガイドブックにありました。
大阪発であるたこ焼、お好み焼き、串カツ等はあえて東京でつけられることもおおいです。
食べログでは「串かつでんがな」「はらへった呑みくいこれや」「なんでや」「えっ!?つくねっすか」となかなか愉快でおもしろいです。
呼び込みの言葉そのままのもあります。「ちょいーと」「またこい家」 料理、雰囲気のの擬音、擬態語も。ペロリとほっこり、ほろり、ふわー、ぼちぼち、かりふわ、ぼちぼち、じゃかじゃん。
1978年、大阪で開店した評判のうどん屋は「つるとんたん」。最近六本木にやってきて満員。
フードビジネスでは「ちゃんと」、ラーメン屋の「なっつっ亭」が有名です。
堅い名前が多い、地名と会社名の組み合わせが多かったビルの名前もイトシア、イーヨ、キッテ、ヒカリエ等シャベリ語が付く時代。
着飾った姿よりカジュアル、日常の姿が一番で、「コンフォート(快適な)」であるべき、ニューヨーク、ブルックリンの人々のライフスタイル。
「グッドモーニングカフェ 千駄ヶ谷」のような朝を大切にリフレッシュするアメリカンな食が流行っているのも、この空気をつかんでのことなのですね。
流行ーしゃべり言葉2ー運鈍根店名の終わりか?! (追加2020.3.29)
創業するかたはだれでも成功すること、大繁盛でもなくてもそこそこの成功を望みます。成功の秘訣、運(時代と社会の状況)と鈍(くじけないメンタル)と根(継続していく努力)が必要、少ない場合は補うように店名に想いを込めて付けています。
でも、流行ーしゃべり言葉で掲げたように、近頃カフェ、居酒屋等、日常利用を目指すお店は普通の言葉、文化的、歴史的、民俗的な後ろ盾のない言葉が多く出てきています。
言語的には『俗語』と呼ばれるジャンルです。今までの歴史的な店名は地名、氏名、文化的は芸術、文芸から、民俗的は宗教、龍や虎、松竹梅等動植物からつけていました。
ぽっと置かれた普通の言葉、挨拶、ここ あっち、この、それは未来社会も含めて、スマホやパソコンからアクセスされる膨大な言葉の海から出現頻度の高い言葉、でも検索が難しい言葉でもあります。。
ビックデータとして解析できる世界。稀な言葉は事件が起こってイメージが傷つく恐れがある今の世、その言葉があっという間に日本中どころか、世界中に拡散する時代。
安全策として頻度の高い言葉の方が安心なのでしょう。世界中の言葉の流入とAI時間のゼロコンマスピードで反対に言葉の力が失われてるのかも。
● いつものの言葉で
こんにちは、さよなら、ありがとう、いらっしゃい等の挨拶は毎日使う定番の日常言葉(『人に関連して』でも扱う)。店名はこんにちはが圧倒的に多いです。
ただ日本語は少ない、外国語が始まり。英語のハロー「珈琲屋ハロー 浅草 1945年」、食べログにも「ハロー 高円寺 1980年」新しい「カフェハロー 代田 2019年」と現役。レストランの英語のいらっしゃいませの定番のHow are you?の返しの言葉は洋食屋「I'm fine 上野 2010年」
初期には挨拶語のボンジュール、ボンソワール、アロー現在は軽いサリュー、サヴァがフレンチだけでなく広く頑張っています。
洋系一番多いのはやはりフランス語で、食べ物屋で人気。「ボンジュール 湯島 1967頃-2013年」「ぼんじゅうる 築地」「ボンジュール 新宿 1983年」が
全国的に多いのはボンジュール、パン屋、喫茶店カフェ。全国で古いのは洋食「ぼんじゅーる 京都 1951年」
最近出版の『西洋膳所ジョンカナヤ麻布ものがたり 小野幸恵 春陽堂書店 2019』に最初ベーカリーレストラン「ボンジュール 赤坂 1963年」が載っていました。
もっとカジュアルに使うのは「アロー」「サリュー」「サヴァ」。
今は少々古めのボンジュールはこんにちはの意味でしか使えないようですが、ボンソワールはこんばんはのほかにさよなら、いらっしゃいと使える場面が多いとネットにあります。以前アップした「ボンソワール 浅草」以外にも喫茶店「ボンソアール 三田」。喫茶店以外の以前上げた割烹「さう゛ぁ(ça va) 西麻布 2018年」カレーライス「サリュー 千駄ヶ谷 2018年」
「Bistro CouCou C'est Moi!(ククセモアーハーイ私です) 本郷三丁目 2011年」新店「CouCou 渋谷 2020年」。
既に閉店した兄弟のイタリアン「チャオ山王 大田区山王 1978年」と「チャオ・大森 大森」、「チャオ 目黒 1996年」「レストランチャオ 西新宿 1997年」「CIAO(チャオ) 高田馬場 2010年」「オステリアデルチャオ 恵比寿 2018」
他の言葉をプラスした「チャオベッラ 六本木 2001年」「チャオチェンテトロ 根津 2017年」「チャオロマーナ 文京区音羽」
喫茶店、焼き肉店にも気軽な雰囲気で付いています。だいぶ前になりますが、大阪市の喫茶店「茶王(チャオ) 1978年」なんていうのも。
他には「ボォナセーラ 銀座 1992年」「PREGO PREGO(プレゴ・プレゴーどうぞいらっしゃいの意味) 新宿 1993年」「プレゴ 麻布十番 2000年」
ビジネス系の最初ハワイで2005年オープン(ワイキキが本店に)、日本に逆輸入のような「アロハテーブル」が席巻しています。横浜(2006年開店)、代官山(2009年開店)、2010年からフランチャイズ店の展開もはじめ、オーガニック、デリ等タイプを変えて店数を増やしていました。
後に何か相手が付く「ALOHABABY (アロハベイビー) 松陰神社 2015年」のような例が多いです。
ベトナム語のシンシャオは堅苦しい言い方なので、イタリア語のチャオciaoとおなじ発音のことばchàoの方が多いです。呼びかけの言葉なので必ず後に呼びかる相手がつくそうです。
中華はとても大きな地理・歴史文化面を背景にしているので日常語はほとんどなく、餃子の「你好(ニイハオ)蒲田 1983年」当たりでしょうか。苦労話のストーリーも有名になっています。同時期に中華の「你好(にいはお) 幡ヶ谷 1982年」。少ないのはありがとうの謝謝も同じでした。
日本語では沖縄方言の最初オキナワダイニングの今は「南国バル Hai-Sai 自由が丘 2005年」「ハイサイキッチン 代官山 2010年」等。
新しいのはチャオと同じようにプラスをして「Merci tout le monde(メルシートゥルモンド) 薬師新井 2016年」「Tante Grazie(タンテグラッツエ) 池袋 2013年」最初の店名は『どうもありがとうございます』後は『みなさんありがとう』の意味
お店側の言葉、召し上がれの仏語から「BON APPETIT(ボナペティ) 吉祥寺 1992年」「ボナペティ 世田谷区上町 2012年」建て替え前の東京会館カフェ「ボナペティ 丸の内 開店年不明」洋食「ボナペティ 日本橋」カレー「BonAppetit(ボンナペティ) 三田」フレンチの『心ゆくまで・・・』の意味の「ACueorJoie(アクールジョア) 荒川区 2006年」
吉祥寺ボナペティ 1992年開店
荻窪アビアント 2012年開店
同意味の伊語「ボナペティートパパ 中野 1984年、笹塚2018年」「ボナ・ペティート 千駄ヶ谷 1997年頃」「Buonappetito(ボナペティート) 渋谷 2007年」「ボナペティート 杉並区上井草 2019年」『頑張って』という「BON COURAGE(ボンクラージュ) 練馬区 2009年」『喜んで・・』の意味の「Volontiers(ヴォロンティエ) 新宿 2005年」「ボン・グラード 西太子堂 2005年」
珍しいベトナム語の『召し上がれ』で「An Di(アンディ) 神宮前 2017年」
仏語のまた、どうぞの意味のかつての山の上ホテルダイニング「アビアントー 御茶ノ水」同じくホテルの「アビアント 渋谷 2000年」「アビアント 池袋 1991年」「A bientot(アビアント) 荻窪 2012年」
同じ意味の伊語「a presto(ア・プレスト) 北青山 2002年」「Ci vediamo(チ・ベディアーモ) 水天宮前 2012年」『また明日』の意味の「アドマーニ 東池袋 2015年」。
英語は少なくカフェ「ウェルカムカフェ 日本橋 2013年頃」があります。OK(オーケイ)、all right(オーライト)は了解、その通りの意味ですが、かつては相当あったのですが、全国にはありますが東京は希少状態。
これらのネオ居酒屋と言われている業態、飲み物も食べ物も洋風でかつお互いに合うよう工夫されている。店名ではフレンチやイタリアンよりカジュアルの雰囲気を出すため日本語だけどちょっとずらしている感じがありますね。
感謝の意味挨拶でラーメン店「おかげさま 代田橋 2012年」は既に改名しています。ネットでは居酒屋の「萬屋おかげさん 四谷三丁目 開店年不明」がミシュランの星付きのため多く名前が上がっています。ほかに串揚げ屋「おかげさん 秋葉原 開店年不明」 ★TOP頁へ★(仮装をまとった言葉) ☆流行ースタンドな世界 ☆流行名 ☆流行ーしゃべり言葉 ☆流行ー○○にくい店名ほか ☆流行ーいろいろなパターンで勝負 ☆造語いろいろ
◇ いつものところで
こそあど言葉の世界、ここ、そこ、あそこ、どこの場所を表す言葉です。ここは『?? いろいろある仮装』とプラス記事『COCO』で扱っていますが、「ここ」はカレー「COCOいち」が有名で(『?? いろいろある仮装』で多く掲載)、使う数も一番多い。
カフェ「cocokara(ココカラ) 立川 2017年」はお店のHPに『ここから はじまる ここから つながる ここから うまれる新しいワクワクすることを話したり考えたりいろんなコトやモノ・ヒトに出会うきっかけになったり少しゆっくり過ごしたら、また明日に向けての活力がわいてきたり・・・「cocokara」という名前に。・・・・』と長い文が載ってます
同じような意味の「KOKO PLUS(ココプラス) 西荻窪 2018年」は『KOKOで何かを見つけ、KOKOで何かを叶え、KOKOでプラスし合う』となっていました。
フードビジネス系の最初ラーメン店「ここだけ 2007年」から始まった焼肉店「ここから 錦糸町 1号店2008年」はコンセプトが焼肉も人生もここからとなっています。
ダジャレ風のイタリアン(以前アップ)「COCONEEL(ココニール) 新宿 1998年」はここに居る「KIT COCONEEL(キット ココニール) 池袋 2000年、神田2014年」はきっとここに居る。
和食も割烹「いまここ(コンセブトーこの時この場あなただけ"のおもてなし) 神泉 2013年」「今ここに 新橋 2019年」、カフェ「imacoco coffee(イマココカフェ) 稲城市 2016年」、開店年不明の「CoCo NoVa(ココノバ) 目黒区緑が丘」はHPには此処の場、個々の場の意味となっています。
数か月で閉店したカフェ「ココナラカフェ 代官山 2011年」は奈良のアンテナショップ、せんとくんもいた此処は奈良の意味、同じ意味の2017年に開店の「ここ滋賀 日本橋 2017年」はわかりやすいです。店名なのか?わからない居酒屋「酒と人と肴 今ここに 新橋 2019年」、看板は今ここにの字が大きく、ロゴも丸に今が描かれていますが・・・。
心の意味とどちらもありそうなパスタ屋「ココノハ 押上 1号店神戸2011年」ビストロ「CoCo(ココ)路地裏 神宮前 2017年」
外国語はこの言葉を付けるのはわかりやすさを求めてですから、とても少ないです。以前アップのフランス語此処の「ici(イスィ) 恵比寿 2015年」(ネット記事では覚えやすいが変わった店名と評しています。)や「Voici Cafe(ヴォワシィカフェーここにある意味) 御茶ノ水 1984年」洋菓子店「(ヴォワラ) 世田谷区桜丘 1993年」、食べログには未確認ですが綴りではイタリア語ここの意味の「エッコ 経堂 2005年」「エッコエッコ 上野 2009年、入谷店2014年」がありました。
◇ いつもの家と隣近所
ウチ、オレンチ、オトナリ
自分の身近な場所の呼び名です。
カフェ「オウチ Ouchii Café 八王子 2011年」居酒屋「俺ん家(オレンチ) 代々木八幡 2006年」ラーメン「違う家(チガウンカ) 早稲田 2013年」「となり 赤坂 2009年」洋食・カフェ「jicca(ジッカー実家) 幡ヶ谷 2013年」定食屋「おらがち(私の家) 幡ヶ谷 2016年」食べログには「僕んち」やバリエーション「〇△くんち」が載っています。
写真は由来は不明ですがイタリアンから最近和食へ業態変更した「uchi(家ーウチ) 下北沢 2018年」
他にダコテの付く横浜市の「ラ ブランジュリ ダコテ」いつも隣に寄り添う、日常とともにありたいのメッセージをネットに綴っています。
バリバリの日本語の「noura(ノウラ)浅草 2018年」もフレンチの「オマージュ 浅草」の裏にある本店カジュアル店。
すでに閉店したけど以前アップ、京のおばんざい「青家」の隣にあった「青家のとなり 中目黒 2011-2017年」はカフェでした。このタイプは食べログに20店以上載っています。
外国語の近場は喫茶店、カフェが多く「げるぼあ(ドイツ語のたまり場カフェ) 日本橋 1952年」「カフェホワイエ 赤坂 1976年」「BARRIO(バリオースペイン語の近所) 人形町 2013年」「HANGOUT(ハングアウトー住家・たまり場) 淡路町 2013年」どれも気軽に近所の人々が集まってくれる場所のイメージ。
英語では大チェーンの通称スタバの地域密着型カフェ「Neighborhood and Coffee(ネイバーフッド アンド コーヒー) 2013年~ 目黒、世田谷エリア8店」改名してご近所回りの意味の店名で再オープン。他フレンチ個人店「NEIGHBOR(ネイバー) 桜新町 2017年、現在ライブハウス」
■ こと・もの世界
ものが売れない時代の今現在の買いたいものはモノを使ったこと、経験、感動体験を売ることだそうです。
店名としてはごく最近出て来た店名。店数はまだそんなには多くありません。
「coto café(コトカフェ) 新宿三丁目 2012年」は良いもの、癒し、ハッピイーの時間などそんなことをいろいろ集めたカフェ(お店のインスタ)他に「kotocafe 府中市」開店時間の短い「コーヒーと。cotomono 中野」は店名ではないかも。
文房具の会社コクヨのカフェ「シンクオブシングス 青山 2017年」はHPで『世の中の変化の中でモノ/コトについて考える』。
これ・それ・あれは少なく、英語での店名が少し見かけます。写真の「it(イット) 代官山 2018年」は『その時々に ”it” を感じさせるものを独自の視点でセレクトしたコーヒーショップ』だそうです。他にその他、別の、の意味の「アルトロ 恵比寿 2018年」接続詞それからのイタリア語「QUINDI(クインディ) 代々木上原 2018年」
● 感嘆詞!? ついでちゃう言葉 ⓢー(追加2020.8.17)
写真は新店の「SANS DECONNER(ソン デコネ) 松濤 2018年」は修行先のシェフの口癖とか、ユニークな『そんなアホな!』意味。
乾杯!の意味で「ビバサンテ 八重洲 1990年」「La Salute(ラサルーテ) 新宿 1999年」「リストランテサルーテ 竹芝 2004年」「サルーテ 葛西 2018年」
フランス人の口癖、喫茶店「ネスパ(ね、そうでしょう) 池袋 1951年頃」トレビアン(すばらしい)、セシボン(良い、いい!)、映画やシャンソンの題名にもある以前アップの『セラヴィ(それが人生)』は店数は増えてはいないですが、かわらずある新宿御苑の「セラヴィナガノ 1989年」閉店している「C'ESTLAVIE(セラヴィ) 銀座 開店年不明」、何故かシンガポールからバオ(BAO)というハンバーガー「BAO by CÉ LA VI 渋谷」同経営のカフェ「CÉ LA VI Tokyo(セラヴィ トーキョー) 渋谷 2019年」がやってきています。
呼びかけの『ちょつと』一寸の時間の意味もありますが、同じ意味で歌舞伎の掛け声のセリフ『しばらく(参会名護屋の鎌倉権五郎)』、食べログには「暫 東十条 1999年」のお好み焼き屋が載っています。「しばらく 水天宮前 2002年」は博多1953年創業のラーメン屋で歌舞伎好きの創業者が博多ラーメンの十八番を目指して、ロゴに荒事の隈取を使っています。
英語の「Why Not(ワイノットーどうして、もちろん) 溜池山王 2018年」はカフェ、ダジャレタイプは居酒屋に多く文字通りの意味で「よっ太 阿佐ヶ谷 1981年」「てやん亭 西荻窪 1993年」「なんじゃこりゃ 新宿三丁目 2009年」「てやん亭゛(テヤンデー) 渋谷 2018」
ほかにバル「i-yo(イーヨ)食堂 浅草 2016年、既に閉店」「やるじゃない! 田町、高円寺 2019年」「酒ワイン食堂今日どう? 經堂 2019年」「WA!!tu(ワッーサプライズの言葉と和や輪の意味も) 渋谷 2009年」博多もつ鍋のチェーン店「はらへった 錦糸町1号店 2008年」
大阪はこの手の店名が冗談好きで好まているよう。食べログで見ても「ちょこっと」「よってや」「ぼちぼち」「丁度ええとこ」など。
ほかにはちょっと笑う「否否三杯(イヤイヤサンバイ) 青山 2018年」、イヤイヤと言いながら盃を重ねていく様子の言葉。同じくお酒を注ぐときにでる『とっと』、『おっとっと』からの店名もあるようですが、確認ができていません。ビアバル「Ottotto BREWERY 浜松町 2017年」もお客のブログでは陽気で楽し場所の意味とはあるのですが・・。
以前に書いたフート゜ビジネス系のカレー店「MAJI CURRY(マジカレー)」の本気か!の俗語、マジーからでしょう。HPのなかに『こだわりの真剣カレー』てとありますので。
業界用語、外国語のスラング(俗語)も時々見かけます。お相撲の「ゴッチャン」はいただきますの意味なのでそこそこ店数があります。それを食べログで探していたら「ゴッチャ 白金台 2014年」「Goccia(ゴッチャ) 神泉 2018年」を発見。各々のHPではイタリア語の一滴、一口の意味で、飲みに誘われたとき「一口だけだよ」と答える一言だそうです。 ★TOP頁へ★(仮装をまとった言葉) ☆流行ースタンドな世界 ☆流行名 ☆流行ーしゃべり言葉 ☆流行ー○○にくい店名ほか ☆流行ーいろいろなパターンで勝負 ☆造語いろいろ
流行ー○○にくい店名ほか
こちらは名前の由来ではなく、タイプについてです。近頃、気が付く店名は一度では読めない、長くて?な店名をよくみかけます。
店名指南書などでは、覚えやすく、読みやすく、短い店名を良い店名として掲げていますが、その真逆なタイプが増加中です。
一文字
短いが良きタイプといっても、最少の一字はとても少ないようです。
東京では「あ 自由が丘 1979年開店」が頑張っています。喫茶にギャラリー併設の店。全国で探すと「自然食ぐ 下北沢」「喫茶ほ」「喫茶ん 西宮市 1973年」を見つけることができます。付けた由来はわかりません。
居酒屋や和食店は「ほの字」「ての字」「かの字」「のの字」「きの字」「喜の字」と字数を増すようにしていました。一文字はやはりつらい。デパートの丸井のようなマルなんとかも同様ですが、一字の意識はないです。
江戸前握り鮨の與兵衛系列「喜(き)寿司 人形町 1923年」、初代の名前の一字を付けていますが、尻尾として一体化していて、鮨屋の喜ではなく、”きずし”ですね。
新しいところで「WA-DINERき 西新宿 2002年」「焼酎家わ 吉祥寺 2002年」も一体化タイプ。ただ、「わ」の2店目は「をん 新橋 2006年」でした。
「和創作太(タ) 目黒 2006年」、名前の太一さんの一字、うーん、微妙でしょうか。(3店目の姉妹店は「食楽太太太(タタタ) 目黒 2015年」でした。)
漢字の一文字はほとんど音では2音以上。鮨屋、ラーメン店がおおいです。
潔く、すっきりとしていて男性客が多い客層には受けが良いタイプです。鮨屋は氏名の字から多いですが、ラーメン屋は紅、釼、禅 凛、音など、少し、凝りタイプ。人気のラーメン屋「篝 銀座 2013年」「ジャパニーズヌードルソバ蔦 巣鴨 2012年」も一字。
一番スッキリレしているのは「一(ハジメ) 神宮前 2011年」。
名前のない居酒屋とか名前のない餃子屋という店名の店は見かけますが、ラーメン屋には本当にない!、雑誌には「(無銘)神田 2013年開店」となっている店名"0"のがあります。(こちらもトウキョーウォーカー2017.1月号でいい加減に名乗ったらとコメントがあります。『まだ名乗るほどではない』という謙虚な姿勢からとか)
情報量が他と比較できないほど多いラーメンの世界なので、食べログでも無銘でアップして、大丈夫だってようです。
『Hanako 2013.10.10号』新・銀座案内の記事に載っていたのは「店名なし 銀座6丁目」のイタリアン/フレンチ店、決まったメニューもないお客の要望に合わせて料理を作るレストランとか。ニコちゃんマークだけが目印の店、その後どうなったのか、ネットでは出てきません。
最近オープン(2015.10)したばかりの「CRAZY CAFE「」 両国 2015年」、「」の間に皆で名前を考えようというコンセプトで食べログでは仮のブランク(空白)となっています。うまくいくのか興味津々です。
比較的多いのが一文字はローマ字。一文字、発音は普通に2~4文字のローマ字を使ったものは多くは店主の頭文字からです。
「T」「S」は有名なソムリエ田崎真也氏のお店、一瞬姓名からと思いますが、それぞれ東京和食の「T」、サロン、サービスの「S」とか。
「レストランI 原宿 2009年」は以前アップしましたが、今はオーナーの名前「KISUKE MATSUSHIMA(ケイスケ マツシマ)」に変わっています。
老舗の「グリルF」は出身地の故郷二見ヶ浦からフタミヤのF。かつて、銀座に1920年頃からあった「A1(エーワン)」が初代の修行先だそうなので、これに習った店名かも。
長~い店名
お客の反応は食べログの書き込みでは『舌がもつれて・・・』『覚えるのが面倒』『長い名は新規の客が集まらない』などの御意見。特に洋食系はこの傾向が強いようです。
一字店名は忘れやすく、長い店名は覚えにくい。
長い店名と一音のみの店名、ネット社会では長い店名に軍配があがります。裏覚えでも、二つ三ついれて、検索が可能でから。
見て、長いと感じた最初の店名はパティスリー「イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ 代官山」、以前は代々木上原の小さなお店でしたが、現在はお菓子教室併設のパティスリー。
オーナーは食育にも熱心に活躍、著作も多い弓田亨氏です。
HPに詳しい店名の由来『セーヌに雨は降る』のフランス語、自分のお菓子作りの思いと生き様を込めた店名とのこと。
フランス語には日本語にすると『これが人生さ』という文が「セラヴィ」と一語に聞こえて愛用される店名がありますね。
次はイタリアンの以前にもアップした「フォリオリーナ・デッラ・ポルタ・フォルトゥーナ」、オーナーとマダムの名前のイタリア語。恵比寿から軽井沢へ移転し、再び東京へ。オープン当時の雑誌の記事にはこの長い名前が料理への入り口であるとしていますが、この長さには閉口したようで「FPF」と略していましたね。
2015年八月に銀座一丁目に「リストランテエッフェ」を開店したばかりです。今度の店名エッフェはFの伊語読み、おそらくお二人の頭文字から採られているのでしょう。とても短い一字名。
「イル・リストパスティフィーチョ・ダ・アッカ 千駄木 2016年」はオープンしたばかり、「il ristopastifico da」が店の説明文パスタ工房のあるレストランで最後がシェフのヒデアキの頭文字Hです
日本語の「馬車に乗ったモッツァレラ 池袋 1980年」は始めの頃の食材系。このころは変わった店名として載っていました。
つい最近のオープン「Er bisteccaro dei magnaccioni (エルビステッカーロディマニヤッチョーニ) 新橋 2015年」訳文も長いですよ。『食いしん坊たちのお腹を満たすためのステーキ職人』、看板はエルビスッカーロの字が大きいので、強調したいのハテーキ。
イタリアンはフレンチの倍以上新規開店し、その割にはイタリア語が浸透していません。同じような言葉のせめぎあいになっています。特徴を出すための長く、判りにくい店名がアリなのです。
フレンチは材料系です。「コロニラ・ヴィアンド・エ・レギューム 銀座」最後のレギュームは野菜。
「モンプチコションローズ 千石 2012年開店」得意料理の豚肉料理で「プチコション」にしようとしたら、同名が多くて、モンとローズをたしたそうです。く
再掲の「マルゴット・エ・バッチャーレ 広尾 2014年」も最後はうに、猟師の肉屋の「ラ・ブーシュリー・デュブッパ」もです。
オー・グー・ドゥ・ジュールのグループのように後ろに付く支店の形容誌的なもので長くなる例もあります。
1970年代の高級路線の時代、「カフェ・マルジェル・ド・プイ 原宿 1976年」「カフェ・レジェ・グルニエ 表参道 1976年」「カフェ・サルドルポ 市ヶ谷 1977年」「カフェ・アンセーニュダングル 広尾 1979年」「りどうあんぐいゆ 鷹番 1979年」「カフエ・ドゥ・スゥヴニール 中野 1985年」前にもupした」「カフェ・トゥジュール・デビュテ 五反田 1986年」などフランス語中心でしたが、サードコーヒー店は英語中心。
流行最初の頃のカフェ「HERE WE ARE marble(ヒアウィアーマーブル) 高円寺 2000年」は直訳は私たちはここに居る、大理石、マーブルは経営する出版と音楽関係のマーブルトロンの会社名の一部。街に人々との触接、触れ合いで反応を受取りたかったそう。実際通称はマーブルのみで、大理石、有機物、時間、電子が交わって一体になっていく混じりあう意味を強調した店名。
長い店名は遠方用。オーナーの思いは近所の方にはあの角のコーヒー屋、公園の横のコーヒー屋と呼ばれて、OKのようです。
全て英語表記の店名です。「ビー ア グッドネイバー コーヒーキヨスク 千駄ヶ谷 2010年」「サタデーズ サーフ ニューヨーク 代官山 2012年」「ザ クリーム オブ ザ クロップ コーヒー 渋谷」「グッドピープ アンド グッドコーヒー 東山 2014」「マティステップス コーヒー ストップ 日本橋」「アバウト ライフ コーヒー ブリュワーズ 渋谷」など。もちろんサード系が全て長い店名というわけじゃありませんが・・。
カフェも「ザ サン リブズ ヒア 三軒茶屋 2012年開店」「ゴールデンタイム イズ ユアーズ 駒沢 2015年開店」があります。
日本語ではチェーン店では「俺の魚をくってみろ 神田店 2013年1号店」、「なぜ蕎麦にラー油を入れるのか 東新宿 2013年」と「カレーは飲みもの 池袋 2012年」(同じ会社)のように食材の変化バージョンが中心です。(トウキョーウォーカー2017.1月号に『ホテルでたべるようなおいしいカレーを飲み物の値段で』という願を込めてとありました。)
流行の流れのなかで、様々な理由による長くなって、また短くなりの結果の店名もあります。
強調するために長いものもあります。「ヴィーニャ ヴァン ヴィーノ 新宿三丁目 2013年」皆同じワイン。「ブール ブール ブーランジェリー 八王子 2006年」
そんなに長くはないけど「セルサルサーレ 三軒茶屋 2014年開店」も塩の仏語、スペイン語、伊語。以前の店名ならひとつでしたね。一応イタリアンとしながら、その土地の食材と塩の相性にこだわる料理を目指すからとか。
「チンクエンタエチンクエンタ 六本木 開店年不明(2002年のガイドブックに記載)」は50/50の伊語、イタリアンと和食半々の意味。
オープン仕立ての「ブルッチャブルッチャ 神楽坂 2015年」は焦げたの意味ブルッチャ、繰り返しで焦げるくらいの熱い想い(お店の言葉)を表現しています。
イタリアン「イル グラッポロ ダ ミウラ 白金台 2003年」は「グラッポロ」のみに、よりカジュアルになり、印象を軽くした感じ。
長くなったのは「クッキアイノ」が「クッキアイノ ピウ イプシロン 東銀座 2015年」。
「オゥ レギューム」が「レザントレ コウジイガラシ オゥレギューム 駒込 2013年」HP上でシェフも『長い!』と自戒しています。
両者とも移転後、自分の姓名を入れています。
「レンゲ(推測ですが中華用スフーンの蓮の花弁の形の散蓮華のこと、お店のロゴにデザイン) 新宿三丁目 2009年」が「レンゲエクリオシティ 銀座 2015年」お客は呼ぶのはレンゲだけでしょうが、作り手はクリエイション(方程式)キュリオシティ(好奇心)インキリー(問い合わせ)の組み合わせコンセプトを表わすのを付け加えた強い想いがこもっています。
「ランファン 住吉 1997年」は2号店が「ランファンクーエクー 銀座 2013年」に。こちらも同様に最初の店名に心と心の意味の仏語をプラスしています。
覚えにくい!店名
このHPの基本は同じ店名の発生源を探していますので、多種多様な店名は扱い切れないのですが、ひとつ特徴があります。他の店名は流れとして個人名が増えきているのですが、カフェはとても少ないことです。
カフェの開業指南本ではカフェの店名はオーナーのこだわり、すきなフレーズから、音の響きの良いもの、覚えやすいものを選ぶとありますが、現在は本当に読めない、意味が語学辞典を引いても見付けられない店名が多いです。
それがカフェの場合は日常語のとんでもないアレンジだったりします。この場合、読めないという店名などもでてきます。
ローマ字表記もふえています。漢字が多いラーメン店とは真逆です。
グラフイス出版の地域別カフェガイドから拾ってみると、新しいイメージを求め造語が多いです。大きなとmarvel驚く不思議なの造語「Cafe Marberry (カフェマーベリー) 新宿 2010年」、リは幸運を呼ぶパワーストーン、オンは神聖音で世界の生き物の全ての幸せを願う「CAFE' Liom(カフェリオン) 代官山 2007年」、海seaと基準level 海のように広い心をもつ存在の「sevel(セベル) 大井町 2007年」、homeと妻の名eri、実家にいった意味で「homeri(ホメリ) 四谷 2010年」 など。
他の情報から「なゆた 椎名町 2014年」はサンスクリット語『極めて大きな数たくさんのありがとうおかげ様』、「KUKULULU(カクルル)東池袋 2014年」名物のオムレツの卵を包む意味の「kurumari(クルマリ) 高円寺 2014年」。聞いたこと見たことあるがちょっと違うかなのタイプ。
全く、無理そうなものを箇条書きにしてみました。
- 「Phoshorescence(フォスフォレッセンス) 三鷹 2002年」…太宰治の作品名。古本屋を兼ね、ファンなら一目瞭然なのでしょう。わかる人にはわかる世界からの店名
- 「HATTIFNATT(ハティフナット) 高円寺 2002年、吉祥寺2009年」…童話ムーミン・トロルに出てくるニョロニョロ
- 「uzna omom(ウズナオムオム) 神宮前 2004年」…店主の姉妹の名前杏と桃を逆読み
- 「アンチ・ヘブリンガン 水道橋 2005年」…小津監督の映画『秋日和』の中の胃薬の名、なんでもないアから始まり、ンで終わる縁起の良い言葉にこだわった。
- 「VCROP cafe(ヴィークロップカフェ) 池袋 2006年」…crop作物にベジタブル野菜のVをプラス
- 「アディロンダックカフェ 神保町 2008年」…アメリカ自然公園名、かつて家族でキャンプした地
- 「Bo-peep(ボーピープ) 吉祥寺 2009年」…マザーグースの唄の羊飼いの女の子。マザーグースのように子供からお年寄り迄愛される店に
- 「ぽれやぁれ 高円寺 2010年」…スワヒリ語ポレポレ、ミャンマー語ーヤレヤレ 共にゆったりの意味
個人的にはチェーン店だけど、いまだにイタリアンカフェ「セガフレード・ザネッティー」が覚えにくく、言いにくい店名です。
びっくり系は 「飲食笑商何屋ねこ膳 新宿三丁目」「爬虫類館分館 曳舟 2010年」「爬虫類両生類研究所8分室 千駄木 2011年」お客の意見では理由もなく入りたくなってしまうとありました。 ★TOP頁へ★(仮装をまとった言葉) ☆流行ースタンドな世界 ☆流行名 ☆流行ーしゃべり言葉 ☆流行ー○○にくい店名ほか ☆流行ーいろいろなパターンで勝負 ☆造語いろいろ
読みにくい店名
短いけど、喫茶店やカフェのフランス語、ドイツ語はなじみがなく、読めない店名が当たり前のようにあります。
ローマ字であれば、正しい読み方でなくても、記憶には残ります。
カタカナの同じ店名ではと漢字を当てるのが一時期はやりました。難しい漢字を使うので、なかなか読めません。
読めたときの印象の強さと読めないときにスルーする最初の出合いが大切。意味は他の○○にくい店名より数段解りやすいのです・・・が。
外国の地名を漢字化するのは明治以後、当たり前でしたね。喫茶店の仏蘭西屋、路和瑠、瑠庵、伯剌西爾、洋食の愚羅奈陀、独逸軒は読めると思います。
オープンした当初、なかなか読めなかったのが框堂の3店目「框(カマチ) 恵比寿 2007年頃」「瞠(ミハル) 池袋 2002年」「饗(もてなし) 浅草橋 2011年」など。ラーメン店は時々、読みにくい漢字が登場します。
新旧のガイド本から拾うだけですか、関西の喫茶店「羅句區 神戸市 1977年」「昔懐曲 大阪市 1987年」「茶房智愚麗 神戸市 1977年」。
ダイニング全盛の2000年代オープンの「棗(ナツメ) 代官山 開店年不明2010年閉店」はアジアン和食店。
意図して外国から見た漢字のイメージを表す漢字を選び、読めなくても『何かこんな漢字のあの店』と読み難くても看板がなしでわざと敷居の高い店を演出していました。
もちろん棗には中国の祝い事に用いる縁起の良し実の意味もあります。
漢字以外、「ゝゝ」「82/1」、最近のオープン「3&1 西荻窪 2015年」、バル「29(ヴェンテノーヴァ)がオープンしたお店。読み方は「トレエウーノ」と本店と同じパターン、ただ「3&1 SandwIch」とあるので、三と一で日本語でサンドイッチとも読ませています。
忘れやすい店名ー稀な言葉
店名の初めの頃に書きましたが、店名の音はお客に属し、意味は店側にありですが、でも、稀な言葉で、読みにくいとお客は間違えたまま覚えます。
天ぷらの「綱八 新宿1号店 1924年」のようにお客が最初の店名の網八を綱八と呼び間違えるので、とうとう変えた例もあります。現在の書き方は「つな八」と読みにくかった漢字は平仮名に変更。
日常の言葉の中には頻度の高い言葉とめったに聞かない、稀にしか出で来ない言葉とあります。
昔の店名の資料をみているとはやりの多い店の名を付ける、「ボン」などのように人気の有ったものに寄りかかる、あやかる店名がおおかったです。
今はネット社会のため(一つのワードに何万件のレスポンス)か、オンリーワンを求める風潮か全く違う店名をさがします。
頻度高めの日常語はバルの流行に乗ってさらに増えました。バルは日常使いを目指しますが、高級カウンター割烹やフレンチは月一、ニ回の特別の時間を持つための空間。店名で、非日常感をイメージさせています。
和食系はそれでも名前や佳字、季節用語多く、他に比べわかりにくい語が少ない分野です。
以前は古語や方言が使われていました。たとえば「みじゃげど 根津 1978年」「こなから 湯島 1991年頃」、読みにくい分野にも入る「善知鳥(うとう) 西荻窪 1999年に阿佐ヶ谷開店2013年移転」「善知鳥(うとう) 牛込神楽坂 2007-2016年」「祢保希 赤坂 1972年」
最近は「古拙 湯島 2005年(最初銀座)」「不風流(ブフル) 麻布十番}
、「無何有(ムカウ) 銀座 2009年」、「可不可(カフカ) 麻布十番 2015年」。
季節用語の稀語「十二颯(ジュウニソウ) 西新宿」「しち十二候 六本木 2011年」
フレンチ、最近のイタリアン、高級和食、下世話な言葉で"キドッテル"的な店に多いが稀な言葉。ベタな高級感よくありがちな類語で飾るよりはましと付けられます
「ア・ニュ トゥルヴェヴー 広尾 2009年開店」ーありのままの、素に、むきだし、自然体ですごせるレストラン、看板表示も食べログ等のガイドも「ア・ニュ」だけになっています。
「レフェルヴェソンス 西麻布 2010年開店」-造語 泡がはじけろ音 シャンパンの発砲のイメージの手拭ガラスが埋め込まれている。
「TIRPSE(ティルプス) 白金台 2013年開店」ーフランス文化の神髄、エスプリ(espre)を逆表示。フランスの精神を隠し持たせた店名(お店のHPより)
「プロヴィナージュ 西麻布 2006年」-何世紀にも伝統的に行われていた葡萄の繁殖法 近年新たに導入
「フロリレージュ(Florilege) 神宮前 2009年」-文学詞華集 すべての人に感謝と尊敬の念をこめて
「エクアトゥール(l'equateur) 麻布十番 2010年」-赤道、原点
「ビオディナミコ 渋谷区神南 2009年開店」-自然循環農法 ワインのオーガニック農法
「ファルスィラルゴ farsi largo 日本橋 2008年開店」-自分で切り開く
「エレネスクR.N.S.Q 麻布十番 2009年開店」-ブルゴーニュ地方の国道74号線の頭文字、Route National Soixanre Quatorze
ざっと、こんな感じです。このタイプのハシリ、「カンテサンス 北品川 2006年開店エッセンス、本質御殿山へ移転」は覚えやすい店名ですか、古語の錬金術のエーテルの意味もある稀語(お店のHP)。料理の分類はフレンチですが、『キュイジーヌ・コンテンボレーヌ』現代的な料理を創造しているとのこと。
フレンチ、イタリアン以外でも、「Cafe ain soph(アインソフ) 銀座 2009年」「ミケネコ舎」から「COFFEA EXLIBRIS(ココイアエクスリブリス) 下北沢 2009年」を見つけました。
アインソフはヘブライ語、永遠、大いなる源。エクスリブリスは本の蔵書票のこと。ともに支店には「アインソフジャーニー 新宿 2012年」「アインソフ ソア 池袋 2014年」「COFFEA EXLIBRIS kettle(ココイアエクスリブリスケトル) 東府中 2015年」と長くもなっているのが驚きです。
選んだ分野も生物学用語で、蝶の口腔(ネット検索したところ、訪問した方のブログではガリシア地方を舞台にした映画『蝶の舌』、修行先のお店のことなど、いろいろなことを店名に込めているとあります。)のこと。スペイン、ガルシア地方の料理を出すレストラン。
もうひとつの気を魅かれた店は鎌倉のカレー店。出版したばかりの『鎌倉OXYNORONのスパイスカレー 村上愛子著 マイナビ』から接着語法の意味の店名。オクシモロンは一瞬の永遠、静寂の音のように反対語を組み合わせる語法だそうです。
稀な言葉は唯一無二を目指す、料理人の自分への姿勢、取り組み方の現れ。以前は店名は一番短いキャッチフレーズといわれましたが、流れは創造する力、精神性、スピリッツの源を目指す芸術のエリアに踏み込み始めたようです。
来る人、お客側は不思議な言葉に魔力を感じ、その裏の物語を探し求めます。キャッフレーズの新しい考え方は言葉の中の物語、ストーリーを売ること。物語を想像させる言葉を商品に付ける。
付いていけるものだけが、共に行く。お客も覚悟がいるようです。わからない言葉の壁、その先に行けば新しい世界が広がっているのでしょう。 ★TOP頁へ★(仮装をまとった言葉) ☆流行ースタンドな世界 ☆流行名 ☆流行ーしゃべり言葉 ☆流行ー○○にくい店名ほか ☆流行ーいろいろなパターンで勝負 ☆造語いろいろ
流行ースタンドな世界
俺のイタリアンとフレンチの合体店(表参道店、赤坂店)も出はじめた俺の株式会社のCEOは震災後、儲かっていたのは超高級店と立ち食い店だったから、二つの合わせたレストランを考案したと語っていました。このグループ、ものすごい、勢いで日本食、中華にも範囲をひろげています。
後を追ってペッパーフーズが「いきなりステーキ 銀座 2013年1号店」、2014年前半で4店目を開店し、「いきなりカルビ」という焼肉店も開店予定とか。
立ち食い、立ち飲みは昔からデパートのジュースコナーやラーメン、鮨、カレーによくあります。試食の役目もあります。1960年代からスタンド食堂として人気が高まったと『ファッションフード、あります。 畑中三応子 紀伊国屋書店』にあります。スタンドの言葉自体が流行スタイルでした。
立ち食い蕎麦
2014年2月9日放送、TBSの『がっちりマンデー』で立ち食い蕎麦ウォーズの番組をみて、びっくり。蕎麦は変化の激しいラーメンに押され気味で、未来が先細りなんて書いてしまいましたが、情報不足でした。
駅中心の老舗の「富士蕎麦」や「小諸そば」、住宅街の1994年創業の「ゆで太郎」のほかに個人店も相当数オープンしています。
和食だけでなく、フレンチにも取り入れている蕎麦、そば粉の仕入先から三タテ(挽きたて、打ち立て、ゆでたて)にこだわるが高級化の定番ですが、立ち食いもそれを強調するのぼりがいっぱい。
もともと、地方の駅(高崎駅1884年)が出身のタイプですから、チェーン店も含め、地名がメインの店名です(小田急の箱根蕎麦、JR中央線の奥多摩そば)。地方からの食材直送をうたう店もあります。レストランで言われる内装もサービスも問われず、立ち食い蕎麦のみが全てのなので、店名よりもタチグイの部分が大切。
店名も「みどりと風のシンフォニー」「Always SO-BA (オールウェイズソバ) 分倍河原 2014年」など、蕎麦屋の名?かと不思議に思うお客もいる名前もででいます。
バルとは
街バルと称するバルを回遊して楽しむイベントもあるバル。
2000年あたりから流行のバル。本来はスペイン、イタリアにある喫茶と居酒屋を合わせた立ち飲みのカウンター席中心の、地域のコミュニケーションの場、井戸端会議のお店です。
◎ 日本式バルへ
日本でも最初はスペイン料理ツマミ、ピンチョス、タパスを提供するのカウンターメインのカジュアルタイプ、イタリアンのトラットリアやフレンチのビストロのようなものでした。欧風居酒屋、大衆ビストロなどの呼び名がついています。だだ、ワインバーが人気になり、こちらはソムリエがいて、高級なワインの知識が要るような敷居が高い雰囲気、ワインを飲まないお客はお断りをする点で入りにくい面がありました。
そのワインを味わうのではなく、数を絞り、価格を抑え、カブのみできるワインを用意して、そのワインにあう食事を提供する気軽な価格も安いバルと名乗る店が表れて、人気も一気に広がりました。
食べる人と飲む人を共に引き込みたいと、1960年代からパブレストラン、ビアレストラン、カフェレストラン、カフェダイニング、ダイニングバーと名前を変えながら目指している形態です。
バルも2005年頃から新しいビジネスモデルとして、認められ、脱居酒屋、ポスト・カフェとして、一気にさまざまなタイプにひろがります。
日本ではカウンター席店は大正から現れ、料亭やレストランより安く、気軽に利用できるとして、さらに1960年代以降、アメリカンなスタンド形態が流行するとすたんど割烹の名も現れる。
カウンター中心の店は近年はフレンチやイタリアンのシェフがもっと、お客とのコミュニケーションを取りたいとこの形で始める場合もあります。しかし、今の若いシェフは最初からこのバルタイプでスタートを切る店も増えています。
△ 日本式バル変化
バルとワインバー、ビストロのはっきりした区別は難しいです。バル案内の本『東京バル案内 ぴあ 2014』を見てもビストロに区別されるものも取り上げられています。区分も国別、テーマ別(飲み中心、食べる中心)、雰囲気となっています。印象ではダイニングが形態をバルに流行に乗ってチェンジしたような、チェーン展開も増えています。東京の大きな街角に2,3軒はある光景になっています。
バルへの転換は容易く、狭い場所でも開業可能です。表参道ヒルズの「やさい家めい」は「お野菜バルめい」へ、イタリアンのカルミネも「カルミネ表参道スタンド」へ。
多くの雑誌、ホームページから拾ってみると。お客減少のなか、できるだけ敷居を低くしたい、同じ人に日に何回も利用してほしいとのこと。
居酒屋との違いは『スタイリッシュで小料理屋のようなクオリティ高い料理、カジュアルカな価格等』(バルを立ち上げたオーナーの記事)を掲げています。
インターネットの開業指南のホームページからは、シビアな言い方ですが、『カフェは未経験者が開業、バルはプロが開業する形態』だそうです。
以上をまとめると、カフェ、その前の流行のカフェバーと違うのは内装、インテリアには凝らない姿勢です。もちろん、本物志向で本場スペインそのままの店も存在しますが、基本はオーナーが好みの飲み物、ワインに合う食い物の提供にこだわった常連中心の食べ物屋。
□ 街になじむバル
日常使いということはパン屋さんの姿勢に似ているかも。つい最近読んだパン屋さん特集の記事の中に三つの姿勢があるそうです。
一つ目、桜新町の「ブロートハイム」のように毎日の街のコミュニケーションの場、二つ目、京都「ブランペック」のフランス文化の紹介の入口でありたい、三つめ、「365日」のように全国の生産者を繋ぐ場であるとの三つの立ち場。
次は一つ目の日常使いの店へ。オーナーたちの毎日、何時でも、老若男女を招き入れたい願。お客側では料理は多種多様、安くて、入りやすい店。先のビーボの他に「キッチンセロ 目黒 2007年」「Chill (チル) 吉祥寺 2011年開店「ゲタバキ GETABAKI 神田 2012年開店」。
この店名が多いということはこだわりがあまりない、名前も敷居の一つですから来やすい雰囲気造りがなのよりも優先な形態です。インテリアよりも人、いつも同じ主人の顔、個性が変わらないことも必要です。
▼ バルの料理名・飲み物名へ
今、街場にあふれるのは最後、三っ目の食材の名と飲み物の名を冠する生産者を含めた紹介の場としてのバル。「縁-有機野菜と国産食材バル 銀座 2011年開店」「ビアンカーラ(イタリアの自然派ワインの蔵元の名) 三鷹市 2011年開店」「東京オーブン-南部鉄器を使った三陸の食材の提供 神田 2012年開店」「酒趣-神田日本酒バル 神田 2012年開店」等。「アワーズ・ファーム・キッチン 渋谷 2013年開店」はスパークリングワインの泡の意味も含むが、私たちの意味、野菜の生産者、鶏の養鶏場の人たちと共にやっている想い。日常的に、素早く、安く美味しい料理を出す店が、大手のフードビジネスのグラナダは「ペロ 銀座」「オーチョ」「ムイ」とオープン、「マル-MARU2階、3階、スタンデテングバー-(1864年酒屋宮田屋経営) 八丁堀 2004年」、「富士屋本店ワインバー 渋谷 2005年」と、2005年頃から増え始めました。差別化のため、専門化したバルとしてシーフードバル「エルプルポ」、肉専門の「エルセルド」「エルブエイ」オープン。
飲み物はワインから始まり、クラフトビール、日本酒、料理は本家のタパス、ピンチョスから肉、魚、野菜、チーズ、餃子と組み合わせ次第で多岐にわたります。店名の数では地名と飲み物食べ物の名前からが多イ傾向。
◆ 業種をひろげて
業界として新しいビジネスモデルの意識が高まりました。頭にバルとは付くけど、カウンター、立ち飲みがない店があらわれてきます。有名カフェの「ヒアウィーアマーブル 高円寺 2000年開店」は2014年に15年目の節目に「ジュウゴヤバル(15ya BAR)」としてバルになりました。
新橋の居酒屋「魚金」も「ウオキンピッコロ}としてタイプの違う多くのバルを開いています。
シーフードの「サカナバル 恵比寿 2012年開店」もありますが、どっと増えたのは肉バルです。ジビエ、赤身の熟成肉の流行もありますが、肉好きの日本人が増えたことが一番。つり下がった肉の塊に躊躇する女子いますが、人気です。
前出の「エルブエイ(牛の意味) 神楽坂 2010年開店」を筆頭に「バル・ボッカ 吉祥寺 2009年開店」精肉店経営の「グッドミートバル 赤羽 2011年開店」「ヴィアンド(食肉) 神楽坂 2012年開店」と怒涛のように。
「豚バルBYO 神田 2009年開店」のように食材に『ワイン持ち込み可』の英語の頭文字付きバルもありますね。ビストロル・ヴァン 銀座 2010年開店」は2013年に「ルヴァン・エ・ラヴィアンド」肉、ヴィアンドを追加してワインと肉のバルに替えています。
フレンチは時間を掛けて食事するイメージ、ワインバーやビストロのように似た業態がありましたので、数は多くないようですが、フレンチバルとしてカジュアルさをさらに追及する店もあります。フレンチも工夫すれば提供に時間がかからないようになるとのこと。「日仏食堂トロワ 三軒茶屋 2009年開店」「ルフージュ(仏語隠れ家) 銀座 2011年開店(2号店神楽坂、2017.11閉店)」他。
ビストロの「銀座フォアグラ」もありますが、麻布十番の「アジルジョーヌ」はブラッスリーからフォアグラバルに替わりました。「シーフードバルオマール 西新井 2014年開店」はオマールエビの料理。
2013年から一気に増加したステーキの立ち食い、チェーン店「いきなりステーキ 銀座 2013年1号店」、「ステーキバルダイゴ(DAIGO) 銀座」「ステーキバル 東銀座」が2013年にオープン。
インターネットマガジンの『フードスタジアム』の記事を読むと、経済状況のアップの影響もあるのか、2014年以降はバルより落ち着いて、じっくり食事を楽しむ店が増えていく予想です。バルも本来の姿、日常の中に溶け込んだ風景になるものになっていくとよいのですが・・・。 ★TOP頁へ★(仮装をまとった言葉) ☆流行ースタンドな世界 ☆流行名 ☆流行ーしゃべり言葉 ☆流行ー○○にくい店名ほか ☆流行ーいろいろなパターンで勝負 ☆造語いろいろ
流行ーいろいろなパターンで勝負
2020年10月25日追加・2019年07月03日
流行の店名でも取り上げてみましたが、店名の意味のバラエティではなく長い、短い、わかりにくい、数字とパターンでも分類できるほど多様化している店名。今回は組み合わせのパターンをあげてみました。
大小、新旧などの反義語を組み合わせて
コラムの色(『トリコロール』)では取り上げていますが。昔からあったのは古今。古い伝統的なものと今という新しさの組み合わせ。
古くは鳥割烹「古今亭 新橋烏森 1894年」「古今趣(コキンシュ) 自由が丘 1988年」新しいのはカタカナでカフェ「kokon(ココン) 谷中 2014年」は『古今東西海外 日本新しいモノ 古いモノどちらかを知ればその相反するものが見えてくるどちらかに触れれば その反対も触れたくなるkokonnへ訪れてくれたすべてのヒトが初めて出逢うドキドキと忘れていたことに気づくホッとする気持ちを感じて頂けるように』
全国ではココン、コキン両方あり、プラス古今東西もあり、特にココンは可愛らしい響きと運の良い「ン」がつく人気者。
ただ、ココンは2000年に流行ったデザイナー系ワインバー「繭」の姉妹店仏語の「Le CoCon(ル・ココン) 渋谷 2000年」と同じ意味の店名も混じっています。温室、守られている安心な場所のイメージで両方の意味が入っている事もあると思います。
写真は「古今 馬喰町 1920年代」は鳥料理屋さんでブログ等では仕出し弁当で有名な90余年とある老舗。
四文字熟語の温故知新からの和食「ちしん 恵比寿 1999年」フレンチの名前を付けての「としはる温故知新 六本木 2012年、既に閉店」
広島県のアンテニショップの和食店「遠音近音(オチコチ) 銀座 2012年」昔と今、ここかしこから色々な物語が聞こえてくる意味。遠近(オチコチ)でも同じ読み・意味(古文、をちこち、あっちこっち、将来と現代)に音の漢字をいれています。
ポストモダンと評されていて、打っぱなしのコンクリートむき出しの内装、黒い高い椅子、決して居心地が良い作りではなかったのですが、廃墟のような金属的なインテリアがもてはやされていました。
同じくカフェ「NEWOLD(ニューオールド) 桜新町 2013年」も温故知新の意味、改装中の取り壊される部分、50年、100年残っていく部分が同じ敷地内にあるのを魅力的に感じて命名(お店のHP)
今はネットで名が上がってくるのは駒沢の有名ハンバーガー屋から独立の「OLD NEW DINER(オールドニューダイナー) 立川 2016年」。福生にあった「パラダイスカフェ」からインテリア用品を継いでいるので、歴史あるものを引き継ぎ、新しい風を吹き込む心意気、昔から言われる温故知新は変わらず古今の店名の中にあります。
ホテルのレステランは同様の営業で店名もセブンイレブンのような店名「0-24 銀座 1960年」はかつてあった銀座東急ホテルのカフェ。
昼と夜も開いている意味でカフェの「デイアンドナイト 広尾 2015年」同じ意味で太陽と月の既に閉店した2店、ピッツアリア「ソル&ルナ 広尾 2012年」イタリアン「Sole Luna(ソルルナ) 三田 2012年」ネット記事から焼肉「サンムーン 浅草橋 2011年」ネパール料理「サン&ムーン 葛飾区立石」。新しいスペイン料理店「ルナソル 目黒区五本木 2018年」は飼っている2匹の猫の名前から。
他に「とかいなか 目黒区不動前 2018年」は都会と田舎をつなぐ食堂。
戦前から店名がある>全国に7店の「山海楼」、残念ながら調べてもわかりませんが同名の台湾の「山海楼」は山の幸海の幸山海の珍味を提供する中国料理店。
「umitoyama(ウミトヤマ) 向島 2016年」は開店時間が一日の今はやりの間借りスパイスカレー食堂。ツイッターを読んでも由来は不明、野菜、魚、鶏等食材はいろいろ。
「鮨〇× 渋谷 2011年」のように意味はなく外国人にも分かりやすい処から付いている例も。
色は白黒、紅白をコラムで取り上げていますが、炉端焼き「しろくろ 千歳船橋」は不明、珈琲店「白黒(シロクロ) 世田谷区世田谷 2017年」も特に意味はないそうです。
和食の「白黒(モノクロ)キッチン 品川区戸越 2014年」はお店のFBに白はシンプル・自由・何色にも染まる、黒は揺るがない・貫く・頑固とまさに相反する想いを込めている店名。
鮨店「はっこく 銀座 2018」は白黒相反するものをバランスよく取り合わせたい姿勢を示すもの。「鮓有無 西麻布 2019年」も不明。
和バル「可不可(カフカ) 六本木 2007年」もわかりませんが、再度同名の「暗闇坂宮下 1995年」が開いた和食店「可不可(カフカ) 麻布十番 2015年」。和食を見直す原点回帰の場所、可と不可の間、0と1の間にあるものを追求していく姿勢(東京カレンダーHP)を示す店名。
最新店だけどすぐ改名してしまったイノベーティブ店「CafuCa(カフカ) 東銀座 2019年」、由来はは正当派でこちらはオーナーが好きな『可不可』の言葉と作家フランツ・カフカの両方の意味
「ROSE&CROWN(ローズアンドクラウン) 新橋 1999年1号店」はイギリスパブでローズが市民、クラウンが貴族。どちらも楽しめる社交場を目指しています。反対に「貴族と平民 代々木公園 2019年」は値段の高い貴族用ブランドとんかつと平民用安いとんかつをメニューに載せているカツレツの店。
寺院に鎮座する仁王像の2体の阿吽像、口元が梵字の始まりの『阿』、万物の初め、終わりの『吽』を表す。神社にいる狛犬も阿吽の2体がいます。「阿吽」は古いのは見つけられません。京都の料理屋「阿吽坊 2016年休店」は古くからガイドには掲載されています。店主のHPからは『あ・うんの呼吸で響きあうおもてなしの心』。
牛肉料理店「阿吽 南青山 2001年」同じく焼肉直ぐ閉店した「阿吽 新宿 2018年」懐石・会席料理「ぎんざ阿吽 銀座 2016年」「阿うん(集大成にして始まりの意味) 代々木八幡 2018年」
東京で店数を増やしているのは四川担々麺「阿吽 湯島 2007年」はしっかり上のような由来がアップしています。プラスして四川担々麺を各々置き換え『阿』は本物の安心安全な食材を求め日々求道・・・『吽』は智慧や経験に基づきお客さまの心から喜んでもらえるおもてなし・・・となっていますね。
ローマ字のワインバー「AZ(アズ) 原宿 1998-2010年」カフェ「A to Z 表参道 2006年」「A to Z 」は同名旅行ガイド本のようにすべて、全部の意味でしょう。「AZ(アズ)」は不明、同名のフレンチ三国系列の「az cafe(アズカフェ) 銀座」も1990年代にオープンした時調べたのですが不明。「az café(アズカフェ) 千駄木 2016年」はネット記事から推測すると苗字を縮めた読みを採っているようです。 ちょっと工夫したワインバー「A to Y(エートゥーワイ) 自由が丘 2018年」最後のZはお客と深めていきたい姿勢を込めています。 ★TOP頁へ★(仮装をまとった言葉) ☆流行ースタンドな世界 ☆流行名 ☆流行ーしゃべり言葉 ☆流行ー○○にくい店名ほか ☆流行ーいろいろなパターンで勝負
次の・・、また次の次
ラーメン屋は二つのパターンがあり、一つのブランド名を広げていく昔ののれん分けパターンとセカンド、サードブランドと材料、味を変えていくパターン、「麵屋武蔵」「つじ田」、ビストロや天丼まで広げている「けいすけ 本郷 2005年、2019年に初代けいすけ駒込本店」などがこのパターン。
あまり店数が多くない姉妹店でひろげていくタイプはいろいろ面白いパターンが多いです。
ちなみになぜ姉妹店か、兄弟店ではないのか?。漢字の約束事からで、人は男性、ものは女性名詞扱いなので姉妹都市、姉妹校、姉妹店となる。英語も姉妹都市はシスターシティ。
タイプは業態、料理名をプラスする形。京料理「光仙 麻布十番 1993」は高級路線、「OCHA-YA光仙 西麻布 2000年」「C-KITCHEN KOSEN(シーキッチンコーセンーCはセンター) 神田 2002年」はおばんざい中心、同じく「銀沙灘光仙(ギンシャダンコーセン) 銀座 2011年」。
イタリアン全盛の時は有名店が次々と、「ベットラダオチアイ 銀座 1997年」から二番店の意味の「LA BETTOLA bis(ラベットラビス) 銀座一丁目 2002年」「ベットラペルトゥッティ(+皆のために) 新宿 2002年」「DA NOI(ダノイ) 西麻布 1991年」からの「Da Noi Altri(ダノイ アルトリー芸術?) 品川 2002年」
イタリアンと日本酒のバル「フィレンツエサケ 三軒茶屋 2017年」は飲料と食材を付けて「フィレンツエサケオイスターアンドアワ(牡蛎とスパークリングワイン) 三軒茶屋 2018年」
有名オニギリ屋「ぼんご(元ドラマーのオーナーで楽器のパーカッションのボンゴ) 大塚 1960年」からでた最初は「ぼんご弐 護国寺 2008年」は「ぼんたぼんた」となり、「うどんとぼんた 国分寺 208年」「海とぼんた 上野」「かつおとぼんた 渋谷 2018年」と幅広く。
白金福わうち 2001年
白金鬼わそと 2018年開店
連想する語でわかるタイプ割烹「福わうち 白金 2001年」と「鬼わそと 白金 2018年」
少し分かりにくい意味でつながっているのはワイン中心のお店を銀座周辺で経営するリヨンブルーアンテルナショナル。
すべての店ではないですが、「Gare de Lyon(ガール・ド・リヨンーパリにあるターミナル駅) 八丁堀 2007年」「Ginza Termini(ギンザ テルミニーローマのターミナル駅) 銀座 2010年」 」「Bistrot Pub WATERLOO(ビストロパブ ウォータールーーパリ-ロンドン間の最終発着駅) 銀座 2014年」、ヨーロッパの主要最終発着駅名が付いています。
少しアレンジしたタイプワインバー「aruru(アルル) 渋谷区松濤 2011年」、2店目は逆から読んで「urura(ウルラ) 神泉 2013年」、3店目は地名繋がりでフランスのアルル地方の小さな村名「mimet(ミメ) 富ヶ谷 2015年」。
こちらもワインバーの「リカーリカ 学芸大学 2012年」、『充電して楽しい時間を』の意味。これを逆さ語にして「カンティーナカーリカ・リ 学芸大学 2015年」こちらは店名の意味『再充電をしていただけるお店です』(FBより)。 です。さらに逆さにして「あつあつリ・カーリカ 学芸大学 2017年」
既に閉店の「N1155 中目黒」「N1221 中目黒 2011年」は自然食のNに住所の数字を付けています。
人気居酒屋「マルコ 三軒茶屋 2014年」、3店目「コマル 西太子堂 2018年」この間に開店した2店目「ニューマルコ 三軒茶屋 2017年」という昭和タイプの店名の形もあります。「マルコ」はマルは人とヒトの縁の意味、人の縁発信するコミュニティーになる店。「コマル」は円形のカウンターがあるそう。
フードビジネス系「Na camo guro(ナカモグロ) 中目黒 2015年」は鴨とワインの店、食材と地名とのアレンジになっていますが、2店目の中華・アジアン風の鴨料理の「無鴨黒(Na camo guro) 麻布十番 2018年」、同じ発音で漢字の表記で変化させています。
三軒茶屋マルコ 2014年
三軒茶屋コマル 2018年開店
中目黒ナカモグロ 2015年開店
麻布十番無鴨黒 2018年
和語から洋語、その反対のパターンもあります。ふるい洋風居酒屋「どん底 新宿三丁目 1951年」が最近オープン「NADNYE(ナドニエ) 新宿三丁目 2016年」はロシア語のどん底。
ビストロ「レ・ビノム(ラテン語の酒の意味) 広尾 2004年、既に閉店」の姉妹店はスッポンとおでんとワイン「ぴのむ 西麻布 2008年」
カフェ「クルミドコーヒー 西国分寺 2008年」が開いた大正昭和ムードの「胡桃堂珈琲店 国分寺 2017年」
大手の「ルノアール」の新業態「留之亜珈琲(RUNUA COFFEE) 銀座 2015年」
長い名前の項で取り上げた中華「レンゲエキュリオシティ」のヴィーガン中華レンゲの英語で『Chaina Spoon』もじり「Chipoon(チプーン) 原宿 2018年」。
反対に短い例であげた創作和食「太(タ) 目黒 2006年」はカジュアルな「酔太(ヨッタ) 目黒 2012年、既に閉店」「食樂太太太 目黒 2015年」鮨屋の「すし太 目黒 2018年」、皆近所にオープン。
すき焼きしゃぶしゃぶ「らん月 銀座 1947年」はステーキフレンチ「RANGETSU of TOKYO 2016年」をオープン。増え続ける外国人向けに和を強調したり、洋に振れたり大変になっています。
「ALTER EGO(アルテレーゴ) 神保町 2019年」ミラノに店を持つ日本人シェフの2号店の店名、その名はイタリア語の分身。お客にとっては分身の店もミラノと同じに思えるように室内写真で見た壁の色が同じ(元超有名和食店「傳」のあったところ)。
よくあるタイプの身内風でフレンチ「KM(カーエム) 銀座 1987年恵比寿、2009年移転」のビストロ版「KM-Fils(カーエムフィス) 恵比寿」がかつてありました。同様に「ラトラス 神楽坂 2008」からでた「ラトラスフィス 四ツ谷 2018年」フィスは仏語の息子。再掲のイタリアン「life 代々木公園 2003年」も息子の「lifeson(ライフサン) 参宮橋 2012年」「Life sea 藤沢 2014年」は海近かの場所名の追加。 ★TOP頁へ★(仮装をまとった言葉) ☆流行ースタンドな世界 ☆流行名 ☆流行ーしゃべり言葉 ☆流行ー○○にくい店名ほか ☆流行ーいろいろなパターンで勝負 ☆造語いろいろ
数字のぞろ目のパターン+(プラス)畳語
● 数字のぞろ目+
数字は33、55、77、88は数字の項で見てみましたが、他に11、22、44、66、99、1010があります。万国共通の算用数字が多く、漢字表記はとても少ないようです。
多いのは数字全般と同じく住所、場所からのもの。「22(トゥトゥ) 銀座 2018年」ビストロ「222(トゥトゥトゥ) 新橋 2018年」2階にあり、新橋のビストロは上がって2番目の位置でした。
「22(トゥェンティトゥー) 吉祥寺 2016年」は不明、ウェディングもやっているので並んで二人か?
最新の開店、超有名焼鳥屋「鳥さわ 亀戸」の2番目店「鳥さわ22 西麻布 2019年」2号店とオーナー中澤氏の誕生日22日からだとか。
『神の数字』で33、55、77、88はアップ済みですが、追加して、タイ料理店「スクンビットソイ55 西新宿 2010年」、これもタイの住所スクンビット大通り、ソイ小道、スクンビット大通りの55番通りの意味になるそうです。この店の経営の会社(スパイスロード)は他に「シーロムソイ9(ガオ) 汐留 2010年」「スクンビットソイ39 霞が関 2009年」「タイ屋台カオサン 新宿 2009年」と住所の店名を付けています。
カフェと和酒「 N3331 (エヌサンサンサンイチ) 神田須田町 2013-2017年」は閉店していますが、真中の3並びは3331拍子の一本締めの意味。
武士の時代から死の音が同じ4は忌み嫌われていますが、海の向こう西洋東洋ともに四季や四方の自然、四大元素、儒教の四書(論語・大学・中庸・孟子)、四天王、新約聖書の四福音書、四つ葉のクローバーのラッキーアイテムなど完璧な世界の数、完全数。
読み方を上の様にヨンヨン、フォーティーフォー、仏語のキャラントキャトル。
大阪のドイツ料理店「ガストハウス44(?4月4日のオープン) 2005年」はお客はガストハウスだけで後は読まないと思いますが、44をフィアウントフィアソィヒと読むそうです。
66も住所からで、実際は既にそこにはない六本木6丁目食堂の「66ダイニング 六本木 2003-2013年1号店」「66キッチン 蒲田」オムライス専門「66カフェ 飯田橋 2015年1号店」
99は時代の1990年代の西暦を付けるのがほとんど。イタリアンの「ラ・クチーナゴローゾ99 杉並区和田 1999年」は店名変更してこの店名ですがイタリア語食いしん坊のゴローゾが人気ですでに都内にも何軒かあったので、開店年1999年を追加したのではと推測しています。
他にタイ・ベトナム料理店「ナイティナイン 歌舞伎町 1995年」があったですが、最新は桁数が増えているのは、ラッキーナンバーがベトナムの国では一桁で一番大きい9ということで「999(キュウキュウキュウ) 新橋 2011年」、同じ意味でタイ屋台店「999(カオカオカオ) 中野 2014年、新宿2017 新橋2018」。他に「レストラン333(バーバーバー) 大久保 2017年、小伝馬町2020年」はベトナムのポピュラーなビール名に付いています。大本は日本のラッキー7と同じく、最高の縁起の良い9から、3つの3が9となるため。
お笑い芸人ナイティナインが一般的にはメジャーな名前で、ネット記事では岡村さんの得意のブレイクダンス1990からだそうです。このダンス名は1980年から1990年の間ではできるのが不可能といわれた超絶技で、大元は年代ようです
10は最初に焼肉の焼ける音に使われたので今もこれが多いです。(『十』)。このタイプが多いので「てんてん」と読む店も出てきています。
スピリチュアルの流行のひとつ、エンジェルナンバー、アメリカの天使研究家のドリーン・パーチェ氏の著書で知られていています。
今ネットでは数字のぞろ目を検索すると大量に出てきます。一般的ではまだ知られていない世界からですが、一店これも最新大流行(2018年頃から)のタピオカティー店「7788(チチハハ) 浅草 2019年」、縁起の良いエンジエルナンバーで、読みの父と母の響も気に入って飲んだ人が幸せになってほしいとのこと。
▼ 畳語・料理名等のリフレイン
漢字の熟語にも畳語(ジョウゴ)という同じ漢字の組み合わせを示す「ゝ」「々」があります。
上の頃の繰り返しですが、擬音、擬態語、焼き肉店の肉の焼く音の漢字を重ねる「寿々」「樹樹」「十十」、食材の重ねるタイプ「牛牛」「豚豚」が増えていきました。幼児語にも多くて親しみやすく、なによりも繰り返しのリズム感が心地よく響くからでしょう。
和食は少なく古くは「樂々園 東京飲食店独案内1890掲載」若者向けの気軽な和食「橙橙(ダイダイ、一字でも柑橘の橙と読む) 下北沢 1993年ガイド本掲載」「蒼々坊 新宿 1993年、2010年閉店」「さくらさくら 市ヶ谷 2002年」。
新店も少し並べてみましたが、ただネットでも情報がなくて由来はわかりません。「煌煌庵(キラキラアン) 渋谷 2018年」「輝輝(キキ) 麻布十番 2017年」「純々(ジュンジュン) 三軒茶屋 2018年」お茶葉屋(日本茶屋)「幻幻庵(煎茶の中興の祖の僧侶売茶翁(ばいさおう)が結んだ庵名) 渋谷 2017年」
擬態・擬音の様に響くため、気軽なイメージにはなりますが、中華と勘違いをされるのを避けるのもあるかも。実際食べログで見ると同名の数は中華が多いです。
麻布十番輝輝 2017年
渋谷幻幻庵
飯田橋蛮蛮 1979年
渋谷タパスタパス 1987年
西洋料理の南蛮かワインの仏語のVINからかわかりませんが、鉄板焼ステーキの「蛮々 飯田橋 1979年」、フードビジネス系安全安心、安い焼肉店「安安 三軒茶屋 2000年」居酒屋「笑笑(ワラワラ) 1991年1号店」「土間土間(ドマドマ) 2001年1号店」「音音 新宿 2002年1号店」
具体的な料理名をつけた「タパスタパス 渋谷 1987年1号店」ラーメン店で鰹節出汁の「Bonito・Bonito(ボニートボニートーカツオの意味) 武蔵小山 2004年」ジンギスカン「羊羊 三軒茶屋 2004年」「BOLLITO BOLLITO(ボリートボりートー茹でる意味) 吉祥寺 2009年」「そそそ(ソーメン専門店) 恵比寿 2018年」担々麺「担担担 渋谷 2019年」ステーキ店「NICK NICK(ニックニック) 吉祥寺 2019年」
「ヤムヤムサイアム 南青山 2013年」のヤムはトムヤムクンのもついている混ぜるの意味。タイの即席麺にもつくポピュラーなヤムヤム。食フェアにも使われ、のネット記事の説明では最初のタイ語ヤムは混ぜる、後ろのヤムは英語の美味しいの意味で混ぜて美味しいの意味だそうです。
場所名のダイニングバー「土火土火 西麻布 2000-2009年」は土間と炉があった古民家のリノベーションでした。茶の間の茶の間の「chamachama(チャマチャマ) 根津 2015年」はイタリアン。
中華系は「餃子の珉珉」やパンダの名前の影響か意味は見つけられませんが、「蘭蘭」「りんりん」「やんやん」「珍珍」「かんかん」等、大量にあります。古くからラーメン店元祖「來々軒 浅草 1910年」中華「陶陶亭 有楽町 1919年」1980年代のガイド掲載「天天飯店 高田馬場」食べログでは「好々亭 東銀座」「洋々亭 九段下」。「來來」今も人気で、ちゃんぽんと中華の「來來來 三軒茶屋 1984年」初めとして「來來亭」「来々軒」が載っています。横浜発祥の家系ラーメンの家の字三つ「家家家(ヤーヤーヤ) 飯田橋 2009年、本郷店が本店?」再掲の「人人人(レンレンレン) 丸の内 2005年」は際コーポレーションの経営。ここの会社はこのタイプの店名が多いよう。★TOP頁へ★ (仮装をまとった言葉) ☆流行ースタンドな世界 ☆流行名 ☆流行ーしゃべり言葉 ☆流行ー○○にくい店名ほか ☆流行ーいろいろなパターンで勝負
◆ 外国語のリフレイン
都立大学コジコジ 1998年
渋谷シュシュ 2016年開店
外国語は意味があっての繰り返し言葉があります。幼児語は日本と同様に音が続きます。
何度も付けられているのは仏語のお気に入りの意味「ChouChou(シュシュ)」、伊語のまあまあ、ぼちぼちの意味「cosicosi(コジコジ)」、仏語かくれんぼの意味「CacheCache(カシュカシュ)」
全国的にも多い「ChouChou(シュシュ)」、初期の頃、フレンチ「シュシュ 神宮前 1990年」カフェ「La ChouChou 神宮前 2011年」「プティシュシュ 広尾 2012-2016年」
「アトリエシュシュ 四谷三丁目 2016年、2018年に世田谷区桜に移転」はおもちゃ箱のイメージでお客にとってお気に入りのおもちゃ箱のように愛される店に→移転後-あなたのお気に入りのお店にしてほしい願
「ChouChou(シュシュ ーお店のHP あなただけのお気に入りに出合ってほしい) 渋谷 2016年」ビジネス系も「chouchou (シュシュー仏語お気に入り) 神楽坂 2018年」。借音していると思われる日本酒バル「酒趣(ShuShuーシュシュ) 神田 2012年」シェフはフレンチの修行もしている。
まあまあ、ぽちぽちの「cosicosi(コジコジ)」が付いている店は業種がなんとなくわかりますね。写真のメキシコ料理「cosicosi(コジコジ) 都立大学 1998年」イタリアン「Bistro CosiCosi 五反田 2011年」「cosicosi 桜台 2002年」「CosiCosi 中野 2012年」「CosiCosi 西荻窪 2015年」「コジコジ cosicosi 吉祥寺 2017年」
「cosicosi(コジコジ)」はのんびり、リラックスした気分になってほしいとある店もありますが、五反田と西荻窪は苗字の愛称コージの意味も含んでいます。
全国的にはその意味が子供の遊びのためか「パティスリーカシュカシュ 石神井公園 2011年」のように洋菓子店が多いです。なぜ「カシュカシュ」、かくれんぼ(以前アップ隠れ家の意味でも)なのかは宮城県の岩沼市レストラン「カシュカシュ 2014年」のネット記事に何回も上げているのは食材のかくれんぼしているひとつひとつの美味しさを引き出したい想いが載っていますね。
ほかスペイン料理「ギーニョギーニョ 有楽町 2009年」はウインク、一瞬のキラメキの意味のスペイン語。「ビストロサヴァサヴァ 新宿 2016年」仏語の軽い調子の挨拶(ゲンキー?)の意味
渋谷タントタント 1990年開店
外苑前シュリシュリ 2013年
参宮橋サンドサンド 2014年開店
渋谷バロバロ 2010年
イタリアンはぐっと増えた1980年代から店名のイタリア関連の情報が少なく店名が足りない状態。そのため上記でも多く上がっているように、単純な言葉の繰り返しが増えていました。
三笠会館が経営の「ヴォーノヴォーノ(美味しい) 銀座 1986年」「タントタント(たくさんたくさん) 渋谷 1990年」「プレゴプレゴ(どうぞいらっしゃい) 新宿三丁目 1993年」「アマートアマート(愛しい人?) 八丁堀 1991年1号店」開店年意味が不明の「チェントチェント(中心、真中?) 丸の内」「バーニョバーニョ 学芸大学」「Venire Venire(ベニーレベニーレー来て来て) 原宿」
イタリアン系は洋系レストランでは圧倒的に数が多いので、イタリア語の馴染のない語句の店名が増えきた今でもその傾向は続いています。
畳語にすることにより、リズム感、明るさ、気軽さが出てきてイタリアンのイメージによく似あっているように思います。
ここ五、六年では「カリーナカリーナ(可愛いの意味) 神楽坂 2012年」「シュリシュリ 外苑前 2013年」はシチリア語のの方言の花の意味(ホットペッパーHPでは花を咲かせたい想いを込めて)。「サンドサンド(島根県の方言でいつもいつも) 参宮橋 2014年」「CaoCao(チャオチャオ) 玉川学園 2014年」「ペッシェペッシェペッシェ(魚、魚中心のメニュー) 西荻窪 2018年」
「porro pollo(ポロポロ) 池袋 2016年」は原綴りは違いますが、調べると最初は葱、あとは鶏ですね。「Turre Turre築地(ターレターレツキジ) 八丁堀 2014年」は築地が後ろについているように築地の名物三輪運搬車、正しくはターレットの事。
動物名からのカフェ「Lumba Lumba(ルンバルンバ) 代々木 2010年」インドネシア語のイルカ、「カレッタカレッタ 四ツ谷」は汐留カレッタと同じアオウミガメの学術名。余裕のあるライフスタイルを持つ都市生活者のイメージをアオウミガメに描いています。
間借りカレー屋スパイス食堂「Yum Yum!(ヤムヤム) 本郷三丁目 2019年」はネット情報では英語のうまい、美味しいの子供言葉とか。
店名がもっとう、コンセプトを表すのはイタリアン「ballo ballo(バロバロー伊語の踊りで音楽との融合がコンセプト) 渋谷 2010年」。
カフェ「broom&bloom(ブルームブルーム) 武蔵小金井 2002年」綴りは違いますが長い柄の箒の意味で無駄なものを捨ててすっきりと同音の繁栄するのふたつ。「FamFam(ファムファム) 代官山 2019年」は「Firm」強固な、「Family」仲間・家族の二つの語から刺激的な出会いから強い絆のある仲間になる意味。
アンド・&・andは何をと、と、と・・・ (2020年10月25日追加)
食材関連が多量に増え、現在は二つ、時には三つ並列の店名はあたりまえ。食材・料理だけでなく関係なさそうな単語が付けられています。ラーメン店、バル・居酒屋に増えています。
外国語はフォートナム&メイソン、ディーン&ディーカのように名前の頭文字を並べたり、業態をふたつレストランアンドカフェ、カフェアンドバーのようにする事例は古くからありました。
ワインとパスタの意味「ヴィノエパスタ 原宿 1983年」が最初のころ。
食材、料理名は多く取り上げているので、ここでは最近増えた、別分野のものの組み合わせを見ていきましょう。
フランス語のet(エ)を付けて「OHARA ET CIE(オオハラ エ シーアイイーー大原シェフと会社「et compagnie」の略) 六本木 2000年」「Tomo et Vin(トモエヴァン) 經堂 2004年」「ラー・エ・ミクニ(芸術とシェフの姓名) 千代田区北の丸 2012年」フレンチ「CIEL ET SOL(シエルエソルー天、空と大地) 白金台 2016-2020年」「Terres et Saveurs(テール エ サヴールー土地と味・風味) 表参道 2019年」
中には卵料理はない「壁と卵 代田 2019年」もあります。作家村上春樹氏のエルサレム賞授賞式のスピーチの中に出で来る言葉(Of Walls and Eggs)から。コンセプトからのは以前アップ(『パン職人』ほか)のビストロ・ブランジェリー「POINT ET LIGNE(ポワンエリーニョー点と線、東京から世界を線で繋ぐ) 丸の内 2007年」
「& piece(アンドピース) 代々木上原 2019年」はフィンガーフード、ひと口サイズで食べられるものの意味、平和の意味のピースもあり&の前はお客の好きなものを付けてほしいメッセージを込めています。
英語以外はすこしわかりにくいパターン。「エトワ(フランス語のあなたと) 代官山 1999年」、仏語(et)も伊語(y)もとても発音しにくくて、分かりにくい音になりますので。 ★TOP頁へ★(仮装をまとった言葉) ☆流行ースタンドな世界 ☆流行名 ☆流行ーしゃべり言葉 ☆流行ー○○にくい店名ほか ☆流行ーいろいろなパターンで勝負 ☆造語いろいろ
造語いろいろー店名を創る
これが最後の項目です。店名は何かにあやかり裏付けが有ってつけていますが、造語の世界に入るのは唯一無二の店名を探して入る世界。 一度意味を消して、意味を持たせるエリアは成功すればOKなんですが・・・。 個人的に意味不明の言葉の初見はアラビアンナイトの『アリババと40人の盗賊』の『開けごま』。 童話にも魔法の言葉や摩訶不思議な意味不明、アブダラカタブラ、ルンペルシュティルツヒェン(日本語ガタガタの竹馬小僧)、『ハリー・ポッターシリーズ』の魔法の呪文の数々。 意味はあるのですが、お経のサンスクリット語もまさに呪文ではありますが・・・。
組み合わせ・かぶせて・略して
名前や地名の一部、賀字の漢字と名前の組み合わせは昔から多くつくられてていました。
昔から行われていて、わかりやすい店名。地名と名、地名と賀字が江戸時代後期にでてきました。同じような地名店が増えたことで区別する工夫でした。
漢字は訓読みで意味も推測できて、音読みでも耳馴染みのある言葉にできます。
よく知られている言葉や文に似ていてちょっと違う?違和感をインパクトにした店名も多いです。
□ 組み合わせ
洋食の初期時代は多くの2文字造語店、地名名前にプラスではなく、現在も男性の名前のように創る方法。多くは辞典では見つけられない組み合わせ。その時代に多く使われた『西洋』『文明開化』の音と同じ漢字が選んでいます。
精養の熟語はありますが、「精養軒」に習い「養遊軒 神田 1876年」「万勝軒 芝 1883年」「開盛楼 本郷 1884年」「陽輝亭 三田 『東京飲食店独案内1890』掲載」「広養軒 浅草 1915年」と多く開店。
その後和食店にも多くなり、「扇芳亭 芝区 『東京飲食店独案内1890』掲載」「掲載釆芳亭 日本橋区 『東京飲食店独案内1890』」「梅源楼 本所 1889年」「萬源楼 麴町区 『東京飲食店独案内1890』掲載」「香雪軒 京橋区 『東京案内(明治40年)1907』掲載」
現在も和食には多く「和幸 市ヶ谷 1969年」「市ヶ谷 1969年」「割烹互閃(ゴセン、材料と材料、お店とお客が互いに閃き、輝くように) 赤坂 2011年」「雅灯」。2000年代、ダイニング系創作和食全盛時代によく見た漢字、一例は『彩』(『彩』参照)と『旬』と『遊』ですね。料理に和洋中の枠をはずし自由に創る姿勢の表現。一例創作料理店「今彩(コンサイ) 神楽坂 2006年(再掲)」は字の通り今という時間を彩るのほかに根菜(コンサイ)と彩った野菜という意味さまざまを含みます。
頭に付く例ですが「旬彩遊膳京平 南青山 1987年」と見事に三語揃うこともあります。
主流はお店のコンセブトを漢字の意味に託したパターン。自然食レストランのとても長くて書ききれないコンセプト「実身美(サンミ) 大手町 2015年」、コンセプトの重要な3つの"ミ"の漢字『実のある仕事』から"実"、『食は身体に良いものを』で"身"、『美味しくなくては』から"美"を大切なもののに順番で並べている読めないタイプ。
珍しい喫茶店の造語名「青蛾(『ロロ』掲載)」は画家の店主の好きなもの、色の青と眉毛の美しい中国の美人蛾眉の組み合わせ。
超人気ラーメン店「六厘舎 大崎 2005年」も店主のラッキーナンバー6とラリルレロ入れたい願いと運が付く"ン"と。
外国語が増えだした1980年代から解りやすい外国語の単語の組み合わせによるもの。カリフォルニア料理「ヴェルテスパ(癒しのイメージで伊語の緑とラテン語由来の温泉施設の意味) 二子玉川 1983年」イタリアン「ヴィーノ・アルベロ(伊語ワインと森、もとの店名樹林から) 渋谷 1985年(再掲)」。
ちょっとホントニと思う『ティファニーとシャネルとアルマーニ』を組み合わせ「カフェ・ティシャーニ 神保町 1991年」食材系無国籍「ベスパラル 六本木 1996年」、ベジタブルとスペイスの造語。
△ かぶせて
賀字に広く見ると借音で違う漢字をかぶせた見た目は造語ですね。宝の「多賀羅亭」常盤の「時和亭」江戸時代の学校の寺子屋「寺珈屋 国分寺 1973年」地名「咲花善伝(香川県坂出市) 四谷三丁目 2010年」。
微妙にダジャレ風の同音にかぶせる食材系も多数。「宇津ら(うづら料理の店) 銀座 『東京いい店うまい店1967』掲載」「美味小屋(ウマゴヤ)」しゃぶしゃぶの「沙舞璃(シャブリ) 渋谷 1986年」「灯溜厨(豆腐料理飛竜頭ヒリョウズ) 新宿 2003年」「鰻菜詩(『鰻屋プラス』掲載)」「香鈴亭(カレーテイ) 国立 1987年」カフェ「ラブこめ(ラブコメディからのLove 米) 瑞江 2010年(再掲)」
かぶせるタイプは漢字を意味の時代に合わせて変えていくことができます。以前アップの「香咲(2)」のように、長く使える店名です。
再掲の「太美屋 奥沢 2017年(『ギャップ店名』掲載)」 少しひねりの「KIRADO(キラド、季節の丼を楽しむ漢字で喜楽丼) 青山 1992年」「牡蠣入レ時(書き入れ時の当て字) 中目黒 2013年」おそらく宮沢賢治の有名童話の題名からの「山芋の多い料理店 西葛西 2016年」。
『笑門来福』(『いろいろな形の幸福』掲載)」からの「藁ウ鴨ニハ福来ル」「WARAUKADO(ワラカド) 武蔵小山 2004年」。「マニマル(マン人とアニマル動物) 笹塚 2009年」「cafe RAKUDA HOTEL(らくだホテル、楽だ) 代官山 2002年」中華で二つの意味を掛けた「ENGINE(エンジン)」
漢字を分解しての「一〇八抹茶茶寮(イチマルハチマッチャサリョウ) 御茶ノ水 2020年」は"茶"、「鮨良月(アキラ) 六本木 2019年」は祖父の生一字"朗"、"米"の「八十八楽(『流行ー2桁以上数字』)」
◎ 略して
少し長いものを短くしての洋食「カナユニ(かなりユニークの略) 赤坂 1966年」、「歩路庵(ポジティブアンバランスの略に漢字を当て字) 中目黒 2010年、本店神戸市2001年」、『スタイルいろいろ』の店名通り業態がいろいろ変わっている今は∽が付く「STYLO(スタイロ) 南青山 『ガイド本2001年』掲載」「café kyogo(キョウゴ、今日のご飯の略) 代官山 2010年」「シトラバ(シトラス柑橘系のバー) 高円寺 2020年」
カフェはとても多く、易しい「OMG!Cafe(オーエムジーカフェ) 西新宿 2016年」、略して少し意味がありそうな「anea cafe(アネアカフェ) 参宮橋 2008年」「Acot(アコットーa cup of tea の頭文字) 代々木八幡 2009年」「Skew(スキュー、Sweet Kitchen Eat Well 頭文字) 有楽町 2009年」「APOC(a Piece of Cake(アピースオブケイク)の略アポック、姉妹店) 南青山 2011年」「foruCafe(フォルカフェ、英語あなたのためFor youの略) 早稲田 2013年」少し難解な「Glitch coffee(グリッチコーヒー)」「SOL'S COFFEE ROASTERY(ソルズコーヒーロースターズ)」
他の業種はビストロ「NYU(ニュー、肉(N)・野菜(Y)・旨い(U)の頭文字をとったもの) 中目黒 2011年」自然食「botanical table Offf(オフ、Organic(オーガニック)・food(フード)・flower(フラワー)・fashion(ファッション)の頭文字) 代々木上原 2016年」カレー店「FamFam(ファムファム) 代官山 2019年」
逆・並べ替え
比較的新しい方式。意味がまるで取れなくなるので冒険の領域。アナグラムと呼ぶ言葉遊びの店名も。
名前の逆読み「一房そば 池袋 1954年」「Wagan(ワガン、オーナーに名前を逆に) 広尾 開店年不明、『1999年ガイド本』掲載」「ぱいち(一杯を逆にして杯一を平仮名に) 浅草」
『銀も金も玉も何せむにまされる宝子にしかめやも』の大和言葉銀ーしろかねを逆にして「銀白(ギンパク)」
お店の店名の方針を貫くようなタイプ。同じ会社のフランス語エスプリの逆の「 TIRPSE(ティルプス) 白金 2013ー2018年」ととんかつ店「つかんと 虎ノ門 2020年」。
再掲ビストロ「(次の・・、また次の次)最初の店「アルル」で姉妹店「urura(ウルラ) 松濤 2013年」。ミシュランフレンチ店を持つ現在は会社名にもなっている「CiTABRIA(サイタブリア) 西麻布 2001-2010年、2019年豊洲に」 ★TOP頁へ★(仮装をまとった言葉) ☆流行ースタンドな世界 ☆流行名 ☆流行ーしゃべり言葉 ☆流行ー○○にくい店名ほか ☆流行ーいろいろなパターンで勝負 ☆造語いろいろ
トンデモなく???遠い?ちかい?世界
明治大正の頃、解らない外国語は遠い世界の言葉でほとんど店名にはなく以前アップの「A1 エーワン エイワン」位でした。
一度見聞きしても無意味音の店名も登場してきました。上に上げた店名は漢字二字に込めたように願いや料理の種類のイメージを感じる店名、でも音も未知の言葉を使う意味もわからない店名。
無国籍・多国籍料理が登場したころは「ビストロKuriKuri(クリクリ)」「Kuu Kuu クウクウ(Kuu Kuu)」がありました。
まったく意味がない語感だけできめたカフェの店名「teible(テイブル) 渋谷 2000年」「yusoshi(ユーソーシー)」
一番多いその国の言葉から「ENO GVSTO(エノグスト) 新宿 2002年」"ENO"ワイン庫、"gvsto"味覚から。漢字のように組み合わせた店名。他に「RESTORANTE BOLiCE(リストランテ・ボリーチェ) 南青山 2008年」伊語は工房Bottegaボッテッガと幸せFeliceフェリーチェの造語。
イタリアンな感じにはなっている「イルタリーヴォ 代々木上原 2005年」は伊語arrivo行くにオーナーの名太郎を掛け『太郎が行く~』。
珍しい漢字二字「珀狼(ハクロウ) 広尾 2017年」。"珀"の字は宝石の琥珀にしか使わない漢字で、そのイメージ『長い年月を経た曇りのない美しさ』と『狼はイタリアンの象徴』とHP上にありました。(ローマ帝国の伝説の建設者はロムルス (Romulus) とレムス (Remus) の双子で狼に育てられたそうです。)
北海道からのフレンチ「Restaurant LA KANCATOUR(ラ・カンサトゥール) 北品川 2015年」は三つの要素が加わっています。日本語の感謝の"カン"オーナー苗字の佐藤の"サ"、最後が仏語のいつまでの意味で"トゥール"で『私共、砂糖は感謝の心をいつまでも』を意味するそうですよ。
カフェ「café chillax(チラックス) 中目黒 2014年」は解りやすく、『動く言葉ー動詞系』上げたの落ち着くchill outとrelaxくつろぐの同種の複合語になっています。
「GLAUBELL(グラウベルコーヒー)ーギリシャ語GLAUXふくろうとBELLベル) 世田谷区代田 2016年」幸運と智恵の神アテネの象徴ふくろうと神の音楽でこちらも智恵のシンボルのベルの組み合わせです。
アジア料理「Oriental Bistro Blueno (ブルーノ) 亀有 2019年」は英語Blue青色、Number仲間の意味ある言葉の略語"No."を組み合わせ。イメージで青色の海と空を目の前にした時の癒しの気分を共有したい店名です。
カレー店「サンラサ 東新宿 2017年」はサンスクリット語の組合わせ。サンー集まる、ラサー味、味が集まる体の一番大事なところを意味します。ラーメン店「のスた 大井町 2015年」は短いけど説明は恥ずかしいとしている『の』んびり『ス』トレスを『た』めず『た』のしくやるとありました。
解らないと今はネットで調べることができる時代、解りにくさが知的好奇心を呼び覚まします。
昔も喫茶店「キューペル 銀座 1920年頃」について「カフェ・ド・ランブル」の店主が『変った名前だし親父と具合といい何ともいい』としていました。因みに「キューペル」は金属を溶かしたりする炉の専門用語、高冶金に勤めていた方が店主。
個人的に思わず調べたのは甘味処「ありおりはべりいまそかり 飯田橋 2020年」、造語ではありませんが、思わずネット検索。古典のラ行変化格活用を覚えるための語呂合わせ文でした。お参り茶屋の頭が付いています。
お客の意見から
以前『京都喫茶店クロニクル』資料の中で『カフェは店がつくるお客が選んで入る、喫茶店はお客がつくる文化・・・』があります。
店名も最初に店主が命名しますが、途中からお客の独特の呼称に変えてしまう場合もあります。店主の性格からの頑固とか因業屋とか以前もアップしていますが、読み間違いもよくある例。
愛称、ニックネームに替えたのが「ぼうず志ゃも)」「はげ天 銀座 1928年(『宝亭(御徒町)』)」鰻屋「ての字(「てつごろう」の名から「ての字」)西新橋本丸(本丸(西新橋)) 西新橋 1827年」「玉ひで」元店名は不明ですが大阪にはうどん店「あそこ 2017年頃閉店」、黒門町のあそこのうどんが美味しいであそこが通称、店名に。
ファストフード店は正式じゃないけどお客は「マック」「ミスド」「スタバ」関西は「マクド」と地方性もあります。
大阪のラーメン店主による店名指南には略されることも決める項目にしています。
若者向け小説の分野ライトノベルのからとされる『ラノベ系』長い店名「カレーは飲み物 池袋 2012-2021年」や「なぜ蕎麦にラー油を入れるのか 池袋 2010年」も「カレー飲み」「なぜ蕎麦」と経営会社の記事にありました。
選ばなかった言葉
プラスのイメージを選ぶのが命名の世界の常識ですが、『ネガの中のポジ、表から裏へ』でもあげたように少数派の言葉も現在はインパクトや目新しさからつけています。そこでかいたようにメンタル、社会の圧に屈しないパワーを持つことが大事です。
最も古いのは「愛連亭 美濃清 上野不忍池辨天 『江戸買物独案内1824』掲載」の会席料理店、愛連は造語か意味不明。
明治期の"愛"は恋愛ではなく博愛の意味が多いようです。最初は牛乳屋「愛光舎 神保町 明治時代創業」とミルクホール「愛養軒 日本橋 1898年」。「愛光舎」は2003年から「I-kousya(『 継ぐ名前 Ⅱ 継ぎ方百選』掲載)」というハンバーガー店へ。「愛養軒」は1958年に築地で喫茶店、そして豊洲移転で天ぷら屋にと業態を替えながら店名は続けています。
喫茶店名でかつては愛や恋やラブ(「愛信堂 日本橋 『大東京うまいもの食べある記1933』掲載」「愛明社 銀座4丁目 『東京市商工名鑑1939』掲載」「喫茶ラブ 南千住 1970年代」スペイン語の愛の「アモール 浅草 1960年代~1970年代」)が多く有ったのですが、今は風俗系をイメージするので多くはないのですが、付けたくない訳ではありません。
外国語でイメージから伊語が多くつけています。(『イメージ系』)、2010年代のフレンチも「ビストロアムール 勝どき 2010年」「ラ・ムール 金町 2011年」「Amour(アムール) 恵比寿 2012年、最初西麻布」などです。
カフェ「愛騒(アイソウ) 豪徳寺 2023年」は"愛"という漢字をいれた二文字店名にはこだわったそうですが、意味はお客それぞれの理解で良いとする店名。
結構トンデモの当て字ビジネス系豚しゃぶしゃぶ店「羅豚(らぶ) 銀座 2005年」もあります。 ★TOP頁へ★(仮装をまとった言葉) ☆流行ースタンドな世界 ☆流行名 ☆流行ーしゃべり言葉 ☆流行ー○○にくい店名ほか ☆流行ーいろいろなパターンで勝負 ☆造語いろいろ