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評価は☆1個から5個満点で示しています* ★は半点です*

  アイデンティティ Identity 米国 2003 90分
☆☆☆☆ CinemaScope(1:2.25)  Dolby Digital

非常に怖い描写も多い映画でこの間観た「ファイナルデスティネーション2/デッドコースター」のような印象も受けるが、これは脚本が良く練られたサスペンス映画である。話の核心に触れたくないので、内容は一切紹介出来ない。でも、文句を言わずにお勧め出来る作品。もし、ヒッチコックが生きていたらこの脚本を喜んで取り上げるだろうと思う。それにしても、短い時間で良くまとめてあると感心した。ジョン・キューザックは、その童顔からシリアス映画に不向きではと思っていたがこの映画で、ついにそのイメージを払拭したかもしれない*

エイリアン・ディレクターズ・カット AILIEN The Director's Cut 米国 1979/2003
☆☆☆☆ CinemaScope(1:2.25)  Dolby Digital  118分
言わずもがなの名作「エイリアン」が25周年を前にディレクターズ・カットとなって帰って来た。日本の正式な公開は2004年の2月7日なのだが、今回は東京国際映画祭の招待作品として渋谷文化村のオーチャード・ホールにて鑑賞した。この映画をスクリーンで観たのは実は初めて。当時はあまりの怖そうな映画内容に映画館に行く事は出来なかった。後にテレビで放映されたのをテープが切れる程繰り返して観て、「エイリアン2」の時には大ファンになっていた。やはり一作目はシンプルだが面白い。デジタル技術のない時代の良さが十二分に生きている*

マトリックス・レボリューションズ The Imax Revolution "The Matrix Revolutions"  米国
☆☆☆☆ IMAX DMR (1:2.25) IMAX digital sound system 129分 2003
まさに映画革命とも言えるトリロジーの終焉に、相応しい見応えのある作品であった。難解なストーリーであるが、シンプルな娯楽映画としての要素も十分備わっている。今回は、限定公開のアイマックス70mmフィルムで鑑賞したが、これはもはや鑑賞ではなく体感である。通常のアイマックスは16m x 22mであるが、もともとがシネスコの映画なので横はそのままで縦が9mほどに縮められていても、まだまだ大きい。しかし十分見応えのある映画だ。上記の「エイリアン」から25年を経て、これほど観客の見たいモノが進化したとは驚愕そのものである*

ラスト・サムライ The Last Samusai 米国 2003
☆☆☆☆ CinemaScope(1:2.35) Dolby Digital EX 154分
立て続けに満点の映画を鑑賞することで,自分の評価が甘いのかと思われるが、この映画の出来は本物だ。ありきたりだが、この映画は、まさに黒澤の描いた「乱」や「影武者」の世界が底面にある。時代設定は、まだ明治が始まってからほんの十年、地方ではまだまだ武士道が浸透し、例え時代の流れが変わろうとも、日本人に底面に流れる精神はゆるぎないものだと言うメッセージを、アメリカ人の視点から教わる事になろうとは思いもよらなかった。トム・クルーズも素晴らしいが、とにかく渡辺謙の演技がこの映画の成功を全て物語っていると思う*

スパイ・ゾルゲ Spy Sorge 日本 2003 182分
☆☆☆ Vista Scope Size (1: 1.85) Dolby Digital DVD有
篠田正浩監督のライフワークであり、最後の作品として宣伝されてきた作品だが、劇場公開期間での評判がそれほど上がらなかったので結局DVDで鑑賞する事になった。ゾルゲと彼の生きて来た激動の昭和を忠実に捉えた歴史ものとしては非常に良く出来ているとは思うが、人間ドラマとしては人物の描き方が淡白でゾルゲにも協力者達にも感情移入出来ない。当時の様子をCGIを駆使して見せるのは良いが、どうにもイラストのような暖かみのない風景にうんざりもする。公開前から話題の中心だった葉月里緒菜の演技も何も響いてくるものが無かったのが残念*

ハルク THE HULK 米国 2003 138分
☆☆ Vista Scope Size (1: 1.85) DTS DVD有
長い…長過ぎる。このような活劇物はせめて100分でまとめて欲しい。ここ最近のハリウッド映画の傾向は、コミック原作の映画化なのだが、とりわけマーヴェル・コミックのシリーズは「スパイダーマン」「デア・デビル」などヒット作が相次いだが、さすがにここらで打ち止めのようだ。まず、この映画の問題点に話そのものがつまらないと言う事だ。もちろん、ILMのデニス・ミューレンのVFXは素晴らしいのだが、面白いのは中盤まで。クライマックスまでの30分はもはや観続けるのが忍耐との戦いであった。さすがに一般評価が低いだけの映画だった。残念*

ジェームズ・キャメロンのタイタニックの秘密 Ghosts of the Abyss 米国 2003 45分
☆☆☆☆★ IMAX FORMAT (1:1.3) IMAX digital Sound system
ジェームズ・キャメロンがまだタイタニックにこだわっていた!劇映画で実際のタイタニックを70mmフィルムで紹介した彼だが、今度はソニーの最新小型カメラを搭載した深海艇を使って贅沢にもIMAXフィルムの立体映像で、深海に眠る巨体の謎にせまる。進行役は映画の時と同じ、ビル・パクストンというのが面白い。実際に行く事が出来ない我等観客が実際手に届く程に近くでタイタニックを目にする事が出来るのだから本当に面白い。初めての立体映像としてIMAXを体験したが、文化的科学的見地の両方で非常に貴重な映像であろう*

デブラ・ウィンガーを探して SEARCHING FOR DEBRA WINGER  米国 2002 97分
☆☆☆☆ Vista Scope Size (1: 1.85) Dolby Digital DVD有
デブラ・ウィンガーと言えば、「愛と青春の旅立ち」であろう。しかし、自分はこの映画を去年初めて観たのでデブラと言えば「ブラック・ウィドー」のアレックスである(偏っているなあ)。それはさておき、この映画は仕事と家庭を両立出来るか悩むロザンナ・アークエットが家庭を持つ女優の様々な意見を集めてこれからの女優の在り方や映画産業の方向性を辿るというドキュメンタリーである。出演者が女優ばかりなので一見女性向けの映画のようであるが、ハリウッド映画の舞台裏を本音トークで話す熟年女優の話はどれも為になるものである*

アダプテーション ADAPTATION. 米国 2002 115分
☆☆☆☆ Vista Scope Size (1: 1.85) DTS DVD有
あの「マルコヴィッチの穴」と言う奇想天外なストーリーを世に送り出したスパイク・ジョーンズの次回作なので自然と期待感も高まるのだが、今回もその奇抜なアイデアに驚かされた。「マルコヴィッチの穴」を生み出した脚本家が期待される次回作として、ニューヨーカー誌の記者の書いたドキュメンタリー本を元に脚色を始めるのだが、あまりにも掴みどころの無い話に翻弄される。ニコラス・ケイジが見た目のダサい中年の双子を見事に演じているのも見所の一つだが、メリル・ストリープの年齢を感じさせない色香溢れる演技に見とれてしまうのだ*

閉ざされた森 BASIC 米国 2003
☆☆ CinemaScope(1:2.25)  Dolby Digital  
宣伝から「どんでん返し」を売り物にしているミステリー映画であるが、蓋を開けてみれば、驚きの結末ではなく、あぜんとするラストだった。まず、話そのものが黒澤明の「羅生門」にそっくりなのだ。初めから予測出来る結末も、今までの傑作ミステリーの良い所取りをしている印象を受ける。しかし、この映画を観てもう「どんでん返し」ものはネタ切れなのかな?と思っている人も多いようだが、決してそんな事はない。ただ、この映画の脚本が陳腐なだけなのである。それにしても、あのラストはまるで「夢落ち」のようなタブーなのかもしれない*

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☆のこの色の作品は映画館で鑑賞しました*
☆のこの色の作品は自宅シアターで鑑賞しました*
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