映画のチラシブームというものが僕が子供の頃にあった。映画館に置いてあるいわゆるフライヤーなのだが、海外のポスターをそのまま流用したシンプルなものから、日本独自のレイアウトで前評判をあおったモノなど、どんな三流映画でも最低チラシだけは立派に存在した。映画のチラシは国際的に見ても日本独自に近い物が有る。勿論、韓国にも映画チラシは存在するのだが、日本のチラシは大半がB5サイズで作られている。このB5サイズという所が独特な味があり、仕事で使うコピーやファックス用紙などは通常A4サイズなのだが、何故か映画チラシはB5サイズに、現在に至るまでこだわっている。チラシはただで手に入る映画グッズとして非常に重宝しているのだが、数が増えると痛みを避ける為にフォルダーに入れることになる。以前はどこにでも手に入るB5サイズのクリアファイルもいつの間にか特殊なサイズとして、大きな文具店に行かないと手に入らなくなって来た。左のジョーズは小学六年生の頃にトレードで手に入れた大切な一枚で、非常にシンプルな本国のイラストをそのまま生かしたお気に入りの一枚である。映画のチラシなんてそんなに値が上がる物ではない。多分、このチラシも例の中野ブロードウェイに行けば300円程度で手に入るのであろう。しかし、自分にとってはお金よりその時の思い出の方が気に入っているのだ。

 
 
 
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